自身の所有する賃貸物件への不法侵入者を発見した所有者が警察に通報するも、逆に相手から不法侵入を主張されて、通報した本人が逮捕されるという出来事が発生した。(フロントロウ編集部)

解決までおよそ半年を要する事件に

 米インディアナ州デカルブ郡に暮らしているティム・アルコ氏は、アトランタにある住宅の居住者が退去した後で、その住宅を購入。その後、今年2月に自身が購入したその住宅の様子を見に行ったところ、不法侵入者の一団に占拠されているのを発見したという。

 不法侵入者に占拠されていた上に、その一団には不穏な雰囲気が漂っていたそうで、アルコ氏は一団から銃で脅されたという。「私は家族がディナーをしているところに入っていったわけではありません。私が入っていくと、銃があり、売春婦もいて、後ろのほうでは犬たちがいて、私のフェンスは壊されていたのです」とアルコ氏はアトランタのテレビ局WSB-TVに語った。

 当然、アーコ氏は不法侵入を警察に通報。しかしながら、反対にその一団から“ここは自分たちが所有している”と主張されて、通報したアルコ氏本人が逮捕される事態となったという。

 その後、アルコ氏は現在までおよその半年間、一団を退去させるために法廷闘争を行なってきたといい、ついにアルコ氏の所有する物件であることが認められて、今月に入って一団に立ち退き命令が発行された。アルコ氏の物件であることが証明されたことで、警察からもようやく釈放されて、アルコ氏はいかなる罪にも問われなかった。

 アルコ氏はテレビ局WSB-TVとのインタビューで法制度に疑問を呈して、「(法律が)騙された人々ではなく、不法侵入者や犯罪者のほうに重点が置かれているように感じます」と語った。

 一方、立ち退き命令はまだ実行には移されておらず、9月初旬ごろに発令される見込みで、その後ようやくアルコ氏の元に物件が戻るという。

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