ロマコメの名作『アバウト・タイム』、『ラブ・アクチュアリー』、『ブリジット・ジョーンズの日記』の制作スタジオであるワーキング・タイトル・フィルムズの期待の最新作『きっと、それは愛じゃない』をレビュー。

『きっと、それは愛じゃない』あらすじ

 ドキュメンタリー監督として活躍するゾーイ(リリー・ジェームズ)は、パキスタン系の幼馴染のカズ(シャザト・ラティフ)から、見合い結婚をすることにしたと聞いて驚く。なぜ今の時代に親が選んだ相手と?

 疑問がたちまち好奇心へと変わったゾーイは、結婚までの軌跡を次回作として撮影することに。条件の合う相手が見つかり、両親も参加するオンラインでお見合いが決行される。数日後「婚約した」と報告を受けたゾーイは、カズへの見ないふりをしてきたある想いに気づいてしまう──。

『きっと、それは愛じゃない』のサク読みレビュー

 刹那的な恋愛を繰り返し、すっかり自己嫌悪&恋愛迷子になっているゾーイは「愛って何よ?結婚って何なのさ?!」と自問自答しながらカメラを回し続ける。

画像1: 『きっと、それは愛じゃない』のサク読みレビュー

 お見合い相手と結婚をしようとしている幼馴染の他にも、親が決めたお見合い結婚だけど幸せな夫婦たち、夫に捨てられたけどシングルライフを謳歌している母、家族から勘当されても異教徒のパートナーと結婚をしたカズの妹、といった身の回りの様々な境遇の人物たちの様子を映したドキュメンタリーの製作を通じて、自分の本当の愛がどこにあるのか気づいていく。

画像2: 『きっと、それは愛じゃない』のサク読みレビュー

 真実の愛の形や、それを見つける方法は無限にあり、これこそが唯一の道というのはないというメッセージは普遍的かもしれないが、家族や宗教のしがらみで自らを犠牲にしてしまうという古典的な苦しみや、マッチングアプリやSNSといった出会いの選択肢が無限にある故のイマドキの男女の悩みを取り入れ、現代的にアップデートされた仕上がりとなっている。

画像3: 『きっと、それは愛じゃない』のサク読みレビュー

 シェカール・カプール監督が今作について、ロマ “エモ” コメと呼んでいるとおり、ロマンスだけではなく親子や家族関係、宗教や文化の違いなどについても丁寧なタッチで感動的に描いている点にも注目したい。

 洗練された大人な雰囲気のロンドンの街の風景や、パキスタン・ラホールのきらびやかな結婚式のシーンを見ていると、今すぐ旅行に行きたい!とテンションが上がること間違いなし!

画像4: 『きっと、それは愛じゃない』のサク読みレビュー

 実生活でも14年来の友人だという、主演のリリー・ジェームズとシャザド・ラティフのケミストリーも最高。英国が誇るアカデミー女優、エマ・トンプソンは主人公の母親として作品全体に華を添えている。

 この冬イチオシのハートフルロマンチック・コメディ『きっと、それは愛じゃない』は、12月15日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開。

   

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