多くの作家同様、AIによって作風を模倣され続けているティム・バートン
米Buzzfeedが掲載した「AIを使って作られたティム・バートン風ディズニーキャラ」の記事が話題になったティム・バートン監督が、The Independentのインタビューに応じて、AIがいかに憂慮すべき脅威であるかについて語った。
ディズニー出身の映画監督であるバートン監督は、インタビューで米Buzzfeedの記事が話題になっていることについて話を向けられると、「彼らはAIに私のバージョンのディズニーキャラを作らせていましたよね」と応じた上で、次のように続けた。
「でも彼らには、そういったものが人々に与える影響については説明することはできないと思いますよ。今回の件で、他の文化において『魂が抜けてしまうから私の写真を撮らないで』と言われているようなことを思い出しました」。
さらにティムは、一部の再現が上手くできていることは認めた上で、「AIによるアートは、私たちの魂や精神から何かを奪い取ってしまうのです」とコメント。「とりわけ、それが私たちに直接関係するものである場合、特に憂慮すべきことです。つまりそれは、ロボットが私たちの人間性や魂を奪うようなものですからね」と続けて、AIはクリエイターから人間らしさを奪いかねないと警鐘を鳴らした。
なお、ハリウッドでは現在もSAG-AFTRA(全米映画俳優組合)とWGA(全米脚本家組合)のストライキが続いているが、そこでも「AIの台頭」が重要な論点になっているが、今回のティムの主張も、AIの台頭に警鐘を鳴らす俳優や脚本家たちの主張に賛同するものになっている。