『ディズニー100 フィルム・フェスティバル』
これまでディズニーが公開してきた61のアニメーション作品から、厳選された8作品が、全国100か所の映画館で毎週土日に上映。
『アナと雪の女王』<10月7日(土)上映>、『ベイマックス』<10月8日(日)上映>、『シンデレラ』<10月14日(土)上映>、『モアナと伝説の海』<10月15日((日)上映>、『リトル・マーメイド』<10月21日(土)上映>、『ズートピア』<10月22日(日)上映>、『塔の上のラプンツェル』<10月28日(土)上映>、『ファンタジア』<10月29日(日)上映>という、豪華なラインナップが実現している。
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<1>100周年特別カラーの衣装で駆けつけたミッキーとミニー
「ミッキーはやっぱりスターでしたね。(日本語吹き替え声優を担当した)ドナルドダックとしてはちょっと嫉妬もあるんですけど」と、山寺宏一もジョークまじりに嫉妬したことを明かしたほど、オーディエンスの大歓声に迎えられたのが、「ディズニー100」のテーマカラーである特別なプラチナ衣装で、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社のバイスプレジデント&ゼネラルマネージャーである目黒敦氏を伴ってサプライズで登場したミッキーマウスとミニーマウス。
ドナルドダックを筆頭に、『アラジン』のジーニーや『リロ&スティッチ』のスティッチなど、数多くのディズニーキャラクターの日本語吹き替えを務めた山寺宏一に、『アナと雪の女王』シリーズでエルサの日本語吹き替えを担当した松たか子、そして特別衣装のミッキー&ミニーという、100周年を記念したイベントの開幕宣言にふさわしい豪華なゲストが揃った。
<2>会場を包んでいた100年間を彩ってきた音楽
会場ではイベントの開会前から、ディズニー100周年を彩ってきた過去作品の名曲たちがBGMとして流れていて、ディズニー映画の雰囲気に満ちていた。ミッキー&ミニーのデビュー作である1928年公開の短編アニメーション『蒸気船ウィリー』の楽曲「Steamboat Willie」から、『白雪姫』の「口笛ふいて働こう」、そして、『ディズニー100 フィルム・フェスティバル』のラインナップでもある『リトル・マーメイド』の「アンダー・ザ・シー」まで。
誰もが共感できるストーリーテリングだけでなく、映画ではその音楽でも数多くのファンを魅了してきたディズニー。ディズニーの音楽のファンという方も多いだろうが、クラシック音楽とアニメーションを融合した名作『ファンタジア』を筆頭に、今回のフェスティバルで上映される映画も、音楽が魅力的な作品ばかり。改めて映画館という迫力のある音響で、その音楽を堪能することができる貴重な機会となっている。
<3>オリジナルに勝るとも劣らない日本語吹き替え版
2D字幕で上映される『ファンタジア』を除いて、7作品が2D吹き替えで上映される『ディズニー100 フィルム・フェスティバル』。ディズニーアニメーションの日本語吹き替え版は本国に勝るとも劣らない高いクオリティを誇ってきたが、中でも、『アナと雪の女王』でエルサとして歌った「レット・イット・ゴー~ありのままで~」で社会現象を巻き起こした松たか子は、歴代で最もアイコニックな日本語吹き替え声優の1人。数多くのディズニーキャラクターの声を担当してきた山寺宏一と揃っての登壇は、まさに100周年に相応しい2人だと言えるだろう。
ディズニーアニメーションの日本語吹き替え版が高いクオリティを保ててきたのは、数多くの有名キャラクターに声を授けてきた山寺宏一ですら「すごいプレッシャー」を感じるほどの緊張感で、これまでずっと制作が行なわれてきたからでもある。
ディズニーアニメーションの魅力は「ストーリー性もユーモアのセンスもメッセージ性」も含めてあらゆることにおける「圧倒的なクオリティ」だと話す山寺宏一は、ディズニーの現場で感じる緊張感について次のように話す。「声優のやることって本当にたくさんある作業の中で、ごく一部だと思います。それで作品のクオリティを上げるのはすごい難しいんですけど、駄目にするのは簡単だと思って。ものすごく心して、挑んでいます」。
また、松たか子もエルサを演じるときには、「修行で山にこもるみたいな感じ」で、気合を入れて臨んでいたと振り返る。「レコーディングしている間、ガラス越しに監督やエンジニアの方がいらっしゃるんですけど、もう全く振り向けないです。もう、エルサの画面とマイクに向かって必死に歌ったり喋ったり、監督の顔を伺う余裕もない。覚悟して行かなきゃいけない山みたいな。これでもう、その山に登れなくても、もうそこに行けなくてもいいというつもりで、一言一言を吹き込むつもりでやりたいお仕事です」。
<4>これからの100年も大いに期待できる
この日の開幕イベントでは、ディズニーのこれからの100年に触れる場面も。これからの100年に向けて、ディズニーに求める「夢と魔法と〇〇」というトークテーマになると、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社の目黒氏は、ディズニーが約束することとして、「夢と魔法と感動」と回答した。
「漢字では、感じ取って、自ら動くという字になってます。なので、与えられるものではなくて、それぞれの方がいろんなストーリーやキャラクターから何かを感じていただいて、それで自ら動くというパワーになればいいなというふうに思っています」と、“感動”を選んだ理由について語った目黒氏。
「このコンセプトがあるのは、今度12月に公開する100周年記念の『ウィッシュ』という映画があるのですが、それも、願うということはもちろんだし、その願いというものはとても大事なことなんですけど、やっぱり願いながら、自ら動いてそれに向かっていくというメッセージがある、素晴らしい作品になっています」。
観た人が何かを感じて、自分から行動を起こしたくなる、というのはディズニーがこれまでに届けてきたすべての作品に共通すること。今後の100年もその“感動”が約束されるのは嬉しい限りだが、まずは『ディズニー100 フィルム・フェスティバル』で上映される8作品を観て、そのストーリーテリングの魅力を映画館で再確認してみては。
『ディズニー100(ワン・ハンドレッド) フィルム・フェスティバル』
実施映画館は公式サイトにて。チケットは発売中。