ミニオン語はどこから来ている?
黄色い生き物のミニオンたちが話す「ミニオン語」は、シリーズ1作目『怪盗グルーの月泥棒』のピエール・コフィンとクリス・ルノー監督が、英語、フランス語、古代エジプト語、韓国語、ヒンディー語などを参考に作り出した架空の言語。
言葉のそのままの意味よりも音やリズムが重要な言語で、メロディーや抑揚、さらに、話すときの動作によって、どの国の人でも何となく言っていることが想像できるようになっているのが特徴。
音と動作で楽しむ言語であるためセリフの翻訳もないのだが、日本ではケビンを多田野曜平氏が、スチュアートを青山穣氏が、ボブを佐藤せつじ氏が担当するなど、それぞれの国で現地の声優が吹替を行なっている。
ミニオン語に隠された、グローバル企業イルミネーションのこだわり
英語版の音声をそのまま使っても良さそうだが、ミニオン語は各国でそ土地の言語に合わせて微妙に調整されており、音の響きもどの土地の人にとって耳馴染みの良いものになるように、それぞれの国の声優に言ってもらうことにこだわっているという。これを全世界でやるのだからすごい。
『ミニオンズ』を制作しているイルミネーションの創業者クリス・メレダンドリ氏が米Varietyに明かしたところによると、同社はメレダンドリ氏の「世界中の観客にアピールすることを目的に映画を作るのであれば、クリエイティブ・チームの顔を、私たちが到達しようとしている観客の幅に似せるべき」という思いから、世界各国からクリエイターを集めている。
メレダンドリ氏は「複数の国籍の人たちと仕事をするようになると、共通言語が話し言葉ではなく、視覚言語となり、芸術形式と見事に融合する」とその経験を明かしているが、そのようなグローバルな環境で働くことによって、それぞれの地域のニーズに敏感に反応できるようになっており、それが、キャラクターを国ごとにテーラーするというこだわりに繋がっている。