『ストレンジャー・シングス』の意味
「Stranger Things(ストレンジャー・シングス)」は直訳すると、「より奇妙なできごと」という意味。
英語では“stranger things have happened”という言い回しがあり、とても奇妙であり得ないように思える出来事・考えだが、実は可能なことだという意味で使われる。
そのため、欧米では本作のタイトルの由来をその言い回しだと思っている人が多いようだが、ドラマのクリエイターであるダファー兄弟は別の由来を明かしている。
ダファー兄弟が『ストレンジャー・シングス』と名づけた理由
ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』は、“アメリカ政府がモントーク空軍基地でタイムトラベルやマインドコントロールの研究をしている”という陰謀論にインスパイアされて製作されたシリーズ。
そのため、当初は『モントーク(Montauk)』というタイトル案があったものの、最終的に『ストレンジャー・シングス』に決定した。その理由は、ホラーオタクであるダファー兄弟が敬愛するホラーの巨匠が影響していたという。ダファー兄弟は2017年にDaily Beastにこう語っている。
ロス・ダファー: 「みんな(タイトルの)フォントを気に入ってくれていますが、あのフォントを使ってタイトルを書いてしっくりくるか見ていました。本当にデザイン重視でしたね」
マット・ダファー: 「この作品をプレゼンしていたとき、このドラマを使ってスティーブン・キング版のペーパーバックを作りました。(1980年のスティーブン・キングの小説)『ファイアスターター』のペーパーバックに我々が考えたタイトルをくっつけて、倒れた自転車の絵を合わせた。この描写には非常に助けられました。そして、“ストレンジャー・シングス”って、(1991年のスティーブン・キングの小説)“ニードフル・シングス”に響きが似ていますよね。80年代にスティーブン・キングが書いた小説のように聞こえるんです」
“スティーブン・キングが書いたかもしれない小説のタイトル”という響きと、デザイン性にこだわって、『ストレンジャー・シングス』というタイトルが誕生したのだ。
ちなみに、ダファー兄弟いわく、その他のタイトル候補のリストがこの世に存在するそうだが、「あまりに恥ずかしすぎて」誰にも見せるつもりはないという。