“○○に見えないなら、使わない” デイビッド・ヘイマンのストイックなルール
劇中でウォンカが持ち歩いているポータブル・チョコレート工場やウンパルンパのバーセットになるスーツケースは『ファンタスティック・ビースト』シリーズでニュート・スキャマンダーが持つ魔法のトランクを想起させ、ウォンカが魔法をかけた空を飛べるホバーチョコは『ハリー・ポッター』の蛙チョコレートのようで、本作には“魔法ワールド”を彷彿とさせるワクワクしたアイテムがいくつも登場する。
それもそのはず、本作の製作を務めているのは、『ハリー・ポッター』シリーズ(01~11)を手掛けてきた敏腕プロデューサー、デイビッド・ヘイマンなのだから!
彼は他にも、『バービー』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『イエスマン』など世界中で大ヒットを記録してきた数々の映画を名匠とともに生み出しており、ハリウッドにおいて欠かせない偉大な人物のひとり。作品の世界観を徹底して追及し、観客を一気に映画の世界へと引き込むデイビッドは、本作でも並々ならぬこだわりを見せた。
劇中に登場するウォンカのチョコレート店では、“本当に食べられるように見えないなら、使わないこと”というストイックなルールのもと美術スタッフが装飾を行い、ウォンカの魔法がかかった不思議なチョコレートは本物のチョコレート職人によって、2,000個近い数が本作のために作られた。
体がふわふわと宙に浮いてしまうホバーチョコのシーンの撮影時には、リアルさにこだわって幅45メートル四方、高さ25メートルという巨大で実在感のあるセットを建設。ホバーチョコを食べて体が浮いてしまう様子を見た人々の表情は、まるで「ハリー・ポッターと賢者の石」でハリーがはじめて魔法を目にした時の表情のようで、ウォンカのチョコレートの魔法で観客の心を一気に掴むための工夫が凝らされていた。
レストランや市場、花屋が登場する町の広場の装飾には、イギリスやヨーロッパの市場や骨董屋から小道具をかき集めて、本物の町づくりを目指した。「ハリー・ポッター」「ファンタスティック・ビースト」シリーズでも、カラフルながらも落ち着いた色彩や古き良きヨーロッパを思い起こさせる街並みが登場するが、デイビッドは、魔法あふれるファンタジーな世界と“リアルさ”のバランス感覚が抜群。本作を鑑賞しながら、どこか“魔法ワールド”を感じるのも、デイビッドの細やかなこだわりが反映されているからこそ。
映画というフィクションの中でも限りなく“リアル”にこだわった絵作りをするデイビッドの手腕は、本作でも健在。そんな彼について、ポール・キング監督は、「デイビッドは数々の名作を世に送り出してきた名プロデューサーだ。『パディントン』を一緒につくった彼と再び仕事ができたことをとても光栄に思う。彼のすごいところは、より良いものをつくることを果てしなく追求する情熱だ。どんなものでも次のレベルにもっていくための改善の余地が必ずある。彼ほど成功を収めている人物が、決して止まらず、“十分に良い”程度では飽き足らず、最高の映画を毎回つくろうという情熱をもっているなんて、本当に驚くべきことだよ。私たちはふたりともそんな考えをもっており、だからこそお互いを前進させていけたんだと思う」と、デイビッドだからこそ、ファンタジーあふれる本作のクオリティを極限まで高められたと語った。
劇中では、他にもデイビッドのこだわりが垣間見える繊細で美しいシーンがいくつも登場する。ウォンカの夢への挑戦やヌードルとの絆、“夢見ることから、すべては始まる”という誰もが背中を押される力強いメッセージが観客の心を揺さぶるのは、丁寧でこだわりを徹底した制作陣の努力の賜物。何度見ても飽きさせない、様々な見どころにあふれた『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』。ぜひ劇場で楽しんで。
日本では複数回鑑賞の報告多数 「3日連続でウォンカ観てきた」
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』は、日本では初週に動員・興行収入共に堂々の初登場第1位を記録し、公開2週目を迎えてもなお驚異のホールド率で、12月24日(日)までの累計興行収入は12.9億円、累計動員数も84.9万人を突破。主演のティモシー・シャラメがゴールデングローブ賞にノミネートされるなど、その勢いは止まらない。
公開から間が経ってもなお、SNSでは「ウォンカ2回目観てきたんだけど、キラキラ夢いっぱいの世界が眩しくてあったかくて、ボロ泣きだった。個人的にラストのウォンカがハッピーなのにちょっぴり孤独で寂しくて大好き。サントラもとっても良いのよ!もっかい観たいな〜」「毎日字幕→吹替エンドレスで見たい…」「ウォンカおかわりした。何度観ても良い映画だ…」「3日連続でウォンカ観てきた!!何回観てもワクワクする。観終わったあとに、自分も夢を諦めずに頑張ろって思った」と、大絶賛して劇場に何度も足を運ぶリピーターが続出。
ファンタジーあふれる夢のような本作に、SNSでは「ウォンカ、映画全体でも最高傑作と名高い「パディントン2」の監督にハリポタのCGスタッフが集まってるの強いな……いいな〜〜!」「ウォンカ観てたらハリポタ要素もつよくて「グレイテスト・ショーマン」要素もあて最高だった」「ハリポタの世界観も感じるし、めっちゃ楽しいやつでした。あんなにミュージカル系だとは思ってませんでした。オジさん3人のダンス好き。ウォンカ、子供連れていきたい〜」と、「ハリー・ポッター」シリーズや「ファンタスティック・ビースト」シリーズの“魔法ワールド”に共通点を見出した熱いコメントが溢れている。
ワーナー・ブラザース映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』は大ヒット公開中。