ダヴァイン・ジョイ・ランドルフが涙のスピーチ
現地時間3月10日に授賞式が開催された第96回アカデミー賞で、映画『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』のダヴァイン・ジョイ・ランドルフが助演女優賞を受賞した。
初ノミネートにして初受賞を果たしたダヴァインは、受賞スピーチで、「これ(俳優)が私の職業になるとは思っていませんでした。私は最初、歌手でした。あるとき、母から『あの通りを渡って、あの演劇部に行きなさい。そこにあなたのための何かがある』と言われました。そうしてくれた母に感謝しています。私の進路に足を踏み入れ、私を案内し、導き、そばにいてくれたすべての人たちにお礼を言います」と、俳優になるきっかけを作ってくれた母親とこれまで支えてくれた周りの人たちに感謝した。
また、ハリウッドで成功するには、人と違っていなければならないと考えていたというダヴァインは、「長いあいだ、私は(人と)違う人間になりたいと思っていました。今はただ、自分らしくいればいいんだということに気がつきました。あなたが私を見てくれたことに感謝します。ロン・ヴァン・リュー(※ダヴァインが通っていたイェール大学の演劇学校の教師)、ありがとう。私がクラスで唯一の黒人の少女だったとき、あなたは私を見て、今のままで十分だと言ってくれました。私があなたに『自分が見えない』と言ったとき、あなたは『大丈夫。私たちは自分たちの道を切り開くんだ。自分で足跡を残すんだ』と言ってくれました」と、学生時代の恩師にも感謝の言葉を述べた。
ちなみに、『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』で主演俳優であるポール・ジアマッティは、彼女のスピーチを聞きながら涙を流していた。また、視聴者からも「泣ける」といった声が相次いだ。