日本代表にして、スポーツブランド以上の存在へ
"Anima Sana In corpore Sano"。ラテン語の意で「もし神に祈るならば、健全な身体に健全な精神あれかし、と祈るべきだ」の頭文字をとって社名とする「ASICS」。
東京オリンピックに続き、パリオリンピックの日本代表の活躍によって、「赤橙のウェア=日本代表=アシックス」の印象が「世界的に定着した」と感じた人も多いのではないだろうか。
8月28日から始まるパラリンピックの日本代表も同様にアシックスのウェアが採用されているが、スポーツブランドの枠を超え、サステナビリティライフスタイルに力をいれる同ブランドから、ここにきて、微笑ましく、誇らしい発表がなされた。
アシックスは、パラリンピック難民選手団(Refugee Paralympic Team 略称=RPT)に選ばれたアスリート8名と、ガイドランナー2名、そしてこの10名に関わるスタッフにオフィシャルスポーツウエアを提供する。
このウェアは決断や強さを表す「矢絣(やがすり)」をデザインモチーフに、国際パラリンピック委員会(International Paralympic Committee 略称=IPC)のシンボルカラーの赤・青・緑をポイントとして表現したとのこと。
このサポートに対し、車いすフェンシングの選手として参加するアメリオ・カストロ・グルエソ選手は「オフィシャルスポーツウエアを提供いただき大変光栄に思います。スポーツは私の人生を変えました。スポーツのない人生なんて考えらない。パラリンピック難民選手団の一員としてパリという大舞台でこのウェアを着てプレイするのがとても楽しみです」とコメント。
また、アシックス代表取締役会長CEOの廣田康人氏は「パラリンピック難民選手団をサポートすることができ、大変光栄です。パリ2024パラリンピック競技大会で躍動する選手たちの姿は、世界に大きな夢と希望を与え、真の共生社会とは何かを考えるきっかけを与えてくれるでしょう。アシックスは誰もが一生涯運動・スポーツに関わり、心と身体が健康でい続けられる真の共生社会の実現に向けて取り組んでまいります」と声明を発表。
アスリートたちによる筋書きのない物語も見逃せないが、こうした目立ちにくいバックグラウンドストーリーにも注目して、パラリンピックも追いかけたい。
「オリンピックはヒーローが生まれる場所。パラリンピックはヒーローが集う場所」
(Netflix 『ライジングフェニックス ~パラリンピックと人間の可能性~』より)