FRONTROW

84歳のポールが「驚きでもあります」。マーキュリー・プライズに自身初のノミネート

FRONTROW Editorial Dept.
BY FRONTROW Editorial Dept.
84歳のポールが「驚きでもあります」。マーキュリー・プライズに自身初のノミネート
© 2026 Mary McCartney

英国とアイルランドの年間最優秀アルバムを選ぶマーキュリー・プライズの2026年候補12作品が発表され、ポール・マッカートニーの最新作『ダンジョン・レインの少年たち』が名を連ねた。1992年創設のこの賞に、ポールが候補入りするのは初めてのことだ。(フロントロウ編集部)

少年時代を歌ったアルバムが候補に

現地時間7月30日、英BBC Radio 6 Musicの番組内で、2026年マーキュリー・プライズの「アルバム・オブ・ザ・イヤー」候補12作品が発表された。そのなかに、ポール・マッカートニーの『ダンジョン・レインの少年たち』(The Boys of Dungeon Lane)が入っていた。

放送ではポール本人が寄せたボイスメッセージも紹介され、思いがけない知らせへの喜びと、アルバムを支持してきたリスナーへの感謝が語られた。公式サイトとSNSでは、こうコメントしている。

「このような素晴らしいリストに名を連ねることができて、本当に光栄です。ワクワクしていますし、驚きでもあります」

2026年マーキュリー・プライズ ノミネート画像
画像提供:ユニバーサル ミュージック

84歳。ザ・ビートルズのデビューから60年以上が経ち、獲得した賞も記録も数えきれないほどあるはずのポールが、それでも「驚き」という言葉を使う。続けて彼は、プロデューサーのアンドリュー・ワットと共に作った過程そのものが楽しかったこと、そして「皆様からの反応は、本当に特別なものだったと断言できます」と語った。

賞のほうが、ポールに追いついた

マーキュリー・プライズは1992年に創設された、英国およびアイルランドの優れたアルバムをたたえる音楽賞。売上ではなく、独立した審査員団が音楽的な質を基準にその年を代表する12作品と最終受賞作を選ぶ点に特徴がある。設立が1992年ということは、ザ・ビートルズもウイングスも対象になりようがなかった。ポールが候補入りするまでに34年かかったのは、そういう理由でもある。

2026年の候補には、デイヴ、フローレンス・アンド・ザ・マシーン、オリヴィア・ディーン、レイ(RAYE)、スウェードらの作品も並ぶ。受賞作は10月22日、英国ニューカッスルのユティリタ・アリーナで開かれる授賞式で発表される予定だ。

帰ってきた場所は、リヴァプールの路地だった

候補作『ダンジョン・レインの少年たち』は、2020年の『マッカートニーIII』以来、約5年半ぶりとなる18作目のソロ・アルバム。全14曲を通して描かれるのは、遠い昔の光景だ。戦後のリヴァプールで過ごした少年時代、両親から受け継いだ強さ、そして世界的な成功をつかむ以前のジョージ・ハリスンやジョン・レノンとの日々。

『ダンジョン・レインの少年たち』ジャケット写真
画像提供:ユニバーサル ミュージック

ウイングスを思わせるロックからザ・ビートルズ的なハーモニー、親密なバラード、物語性の豊かな楽曲まで、音楽性の幅はそのまま彼のキャリアの幅でもある。発売後には全英アルバム・チャートで1位を獲得し、通算24作目の全英ナンバーワン・アルバムとなった。

日本では国内盤のCDとLPに加え、UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤CDも発売中。こちらは海外で限定販売されたカード付き仕様が日本でも手に入るもので、カラー盤LPは限定シルバー・ヴァイナル仕様となっている。

MORE

FEATURE

RECOMMEND