「私にとっては謎めいた存在だった」。リサ・ラーソンを8年撮った孫が来日


スウェーデンを代表する陶芸家リサ・ラーソンの晩年を追ったドキュメンタリー『リサ・ラーソンがいた時間』が、9月18日より日本公開される。9月9日の彼女の誕生日にあわせ、監督を務めた孫エミリア・エクマン・ラーソンの来日と、銀座での特別展開催が発表された。(フロントロウ編集部)
カメラを向けたのは、8年間そばにいた孫だった
北欧の暮らしを愛する人なら、猫やハリネズミをかたどったあの陶器を一度は目にしたことがあるはずだ。リサ・ラーソンは、スウェーデンでもっとも広く親しまれてきた陶芸家のひとり。本作は、その晩年の姿を8年にわたって記録したドキュメンタリーだ。

カメラを回したのは、リサの孫であるエミリア・エクマン・ラーソン。1994年生まれ、スウェーデン第三の都市マルメを拠点に、ドキュメンタリーを中心に活動する映画監督・撮影監督だ。映画制作と並行して、マルメ文化学校で障がいのある子どもたちとアートや演劇、ダンスの活動にも携わっている。
撮影の出発点は、「学校でクラスのみんなが祖母のことを知っている一方で、私にとってはどこか謎めいた存在だった――」という感覚だったという。世界に知られた祖母と、家のなかにいるひとりの女性。そのあいだにある距離を埋めるように、エミリアは2017年からカメラを回し続けた。
監督が抱いていたのは、「モーゼス」と同じ名前の猫
日本公開を記念して、そのエミリア監督の来日が決定した。公開初日の9月18日にはシネスイッチ銀座で初日舞台挨拶に登壇。翌19日には、本作の日本語字幕を担当した映画コメンテーターのLiLiCoをゲストに迎え、シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺、kino cinéma横浜みなとみらいの3館でトークイベントが行なわれる。
26日には、「北欧、暮らしの道具店」店長で株式会社クラシコム取締役副社長の佐藤友子を迎え、再びシネスイッチ銀座でトークイベントを開催。関西でも、9月20日にセンチュリーシネマ(愛知)とアップリンク京都、21日にシネ・リーブル神戸とテアトル梅田で、エミリア監督とLiLiCoが登壇する予定だ。
あわせて、日本の観客に向けた動画メッセージも届いた。リサがかつて飼っていて、作品名にもなっている「モーゼス」と同じ名前の猫を抱きながら、エミリア監督はこう語りかけている。「私が監督した『リサ・ラーソンがいた時間』は、私の祖母リサ・ラーソンについての映画です。うれしいお知らせがあります。映画の公開にあわせて、9月に日本に行くことになりました。劇場で皆さんにお会いできるのを楽しみにしています!」
銀座では、リサの「暮らし」に焦点を当てた特別展
シネスイッチ銀座の隣にあるGALLERY ART HOUSEでは、9月12日から20日まで特別展が開かれる。リサが家族と過ごした住まい、家具、愛用していた品々、プライベート写真などをパネルで紹介し、作品の背景にある「暮らし」に光を当てる内容だ。LiLiCoにまつわるコーナーや、リサが暮らしたスウェーデンの文化の紹介もある。

続く9月21日から27日には、応援企画のグループ展「わたし時間を彩る」も開催。愛らしい作品、カラフルなファッション、洗練されたインテリア。90歳を越えても自分らしさを追求したリサの生き方へのリスペクトを込めた、5人の女性アーティストによる展示となる。また、北欧ライフスタイル体験施設「メッツァビレッジ」(埼玉県飯能市)とのコラボキャンペーンも決定している。
「年をとるのがこわくなくなりました」
各界からは、新たに5名の絶賛コメントが到着した。インテリアスタイリストの石井佳苗は「こんな人生を送れたら、と正直、嫉妬してしまった。愛する夫を亡くしたあと、再び土に向き合い、最後まで作品に愛を注ぐ。好きなことを手放さず、生涯つくり続けた彼女の人生が、私にはとても眩しく映りました」とつづる。
料理家・文筆家の高山なおみは「映画を見ているうちに私は、年をとるのがこわくなくなりました」と記し、漫画家のほしよりこは「リサ・ラーソンの作品が持つ優しさと強さ、ユーモアと切なさの原点に触れた気がします」と作品の核心に触れた。モデル/クリエイティブディレクターの森星は「完成された美しさではない、リサ・ラーソンの作品に宿るあたたかな光から、暮らしの美学を学びました」と寄せている。
映画『リサ・ラーソンがいた時間』は、9月18日(金)よりシネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほかにて全国公開。
■CREDIT 監督・撮影:エミリア・エクマン・ラーソン 出演:リサ・ラーソン、グンナル・ラーソン、マティアス・ラーソン、エミリア・エクマン・ラーソン、フランコ・ニコロシ 2025年/スウェーデン/スウェーデン語/94分/カラー/1.85:1/5.1ch 英題:Memories In Clay:A Film About Lisa Larson 字幕:LiLiCo 後援:スウェーデン大使館 協力:株式会社トンカチ 配給:ミモザフィルムズ
▼作品コピーライト © 2025 Kamlert Film AB, Film i Skåne AB, Sveriges Television AB
公式サイト: https://mimosafilms.com/lisalarson/
9月18日(金)シネスイッチ銀座、アップリンク吉祥寺ほか全国公開















