『ハリー・ポッター』の魔法使いにとって、ほうきは移動手段でありスポーツカーでもある。ハリーが最初に手にした「ニンバス2000」、最速の「ファイアボルト」など、作中にはモデル名を持つほうきが数多く登場する。この記事では、シリーズに登場する主なほうきの名前と種類、持ち主、性能の違いを一覧で解説する。
作中に登場する主なほうき一覧
まずは映画シリーズで存在感を放った代表的なほうきを整理しよう。
| ほうき | 主な持ち主 | 特徴 |
|---|---|---|
| ニンバス2000 | ハリー・ポッター | 『賢者の石』当時の最新鋭モデル |
| ニンバス2001 | ドラコ・マルフォイほかスリザリン選手 | ニンバス2000の後継機 |
| ファイアボルト | ハリー・ポッター | 世界最速クラスの競技用最高級モデル |
| クリーンスイープ | ロン・ウィーズリーほか | 手頃な価格帯の定番シリーズ |
| コメット | 魔法界の一般利用者など | 老舗メーカーの量産シリーズ |
| シューティングスター | ネビル・ロングボトムなど | 廉価だが速度は控えめ |

魔法界にはほうきを製造するメーカーが複数あり、モデルごとに速度や操作性が異なる。クィディッチの勝敗を左右する重要な「機材」でもあるため、名門チームほど高性能なほうきをそろえている。
ニンバス2000|ハリーの最初の愛機
『賢者の石』で1年生のハリーがシーカーに抜擢された際、特別に贈られたのがニンバス2000。当時の最新モデルで、初めての飛行訓練で才能を見せたハリーの象徴的な相棒になった。1年生は自分のほうきを持ち込めない規則のなか、教授のはからいで手にした特例というのも印象深い。ただしニンバス2000は『アズカバンの囚人』で暴れ柳に激突して大破。木っ端みじんになった残骸が届けられる場面は、ファンの間でも屈指の悲しいシーンとして知られる。
ニンバス2001|マルフォイが自慢した後継機
ニンバス2000の後継機がニンバス2001。『秘密の部屋』では、ドラコ・マルフォイの父ルシウスがスリザリンのクィディッチチームに7本をまとめて寄贈し、ドラコはその見返りのようにシーカーの座に収まった。「実力ではなく金で買ったポジション」とハーマイオニーに皮肉られる、マルフォイ家らしいエピソードの小道具だ。
ファイアボルト|世界最速クラスの最高級モデル
シリーズ屈指の名ほうきといえばファイアボルト。プロ選手も使う競技用の最高級モデルで、『アズカバンの囚人』の終盤、ニンバス2000を失ったハリーのもとに匿名の贈り物として届いた。贈り主は名付け親のシリウス・ブラック。高価なほうきをポンと贈るあたりに、13年分の愛情が詰まっている。『炎のゴブレット』のドラゴンとの対決でも、ハリーはこのファイアボルトで危機を切り抜けた。
ほうきを作っているのは?魔法界のメーカーたち
ほうきのモデル名の裏には、自動車業界さながらのメーカー競争がある。ニンバス2000・2001を送り出したのはニンバス・レーシング・ブルーム・カンパニーで、シリーズ当時のレース用ほうき市場をリードする存在。対するクリーンスイープ・ブルーム・カンパニーは歴史あるメーカーで、価格と性能のバランスがよい量産モデルを幅広く手がける。コメット・トレーディング・カンパニーも古参の一角で、コメットシリーズは学生からの定番だ。そこに彗星のごとく現れたのが、ファイアボルトを生んだ高級路線のブランドというわけで、「新興の最速機か、老舗の定番か」という構図は現実のスポーツ機材選びとよく似ている。
ほうきに乗る授業もある。ホグワーツの飛行訓練
ホグワーツの1年生には、マダム・フーチが教える飛行訓練の授業がある。地面に置いたほうきに向かって「アップ!」と唱え、手元に飛び込ませるところからのスタートだ。『賢者の石』では、ネビルが制御を失って校舎に激突しかけ、落とした思い出の玉「思い出し玉」をめぐってハリーとマルフォイが空中で対決。この一部始終を見ていたマクゴナガル教授がハリーをシーカーに推薦したのだから、あの授業がなければハリーのクィディッチ人生は始まっていない。
ほうきはどこで買える?魔法界の「ほうき事情」
ロンドンの魔法街ダイアゴン横丁には高級ほうき店が並び、『アズカバンの囚人』の冒頭では、ショーウィンドウのファイアボルトに子どもたちが群がる様子が描かれた。一方で、ウィーズリー家のように高級モデルに手が届かない家庭は型落ちのクリーンスイープやシューティングスターを使い続けるなど、ほうきには魔法界の経済格差もさりげなく反映されている。機体の性能差を情熱でひっくり返すのが寮対抗クィディッチの醍醐味、というわけだ。ちなみにほうき以外の「空の移動手段」では、ハグリッドの空飛ぶバイクや暴れ柳に突っ込んだ空飛ぶ車も有名だが、その話はまた別の機会に。(フロントロウ編集部)


















