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金色の麦畑で不意打ちのキス。『眺めのいい部屋』4K版の名場面が解禁

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金色の麦畑で不意打ちのキス。『眺めのいい部屋』4K版の名場面が解禁
(c) 1985 A ROOM WITH A VIEW PRODUCTIONS LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

ジェームズ・アイヴォリー監督の『眺めのいい部屋』が、作品誕生から40年を迎えて4K修復版でスクリーンに戻ってくる。9月25日の公開を前に、語り継がれてきた麦畑のキスシーンの映像と、この作品を愛する著名人たちのコメントが届いた。(フロントロウ編集部)

フィエーゾレの丘で起きた、あの一瞬

今回お披露目されたのは、フィレンツェ郊外のフィエーゾレの丘を舞台にした場面。一行から離れてひとりで歩いていたルーシーが、金色に輝く麦畑のなかで、ジョージから突然情熱的に唇を奪われる。

この瞬間を包むのは、プッチーニの歌劇《つばめ》のアリア「ドレッタのすばらしい夢」。ソプラノ歌手キリ・テ・カナワの歌声が重なることで、ほんの数秒の出来事が忘れがたいシーンに仕上がっている。

https://youtu.be/T4t0kF2W9Yc
映画『眺めのいい部屋 4K』場面写真
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1907年のフィレンツェから始まる物語

E.M.フォースターの小説を原作にした本作の舞台は1907年のイタリア。若い令嬢ルーシーは、年上の従姉シャーロットとフィレンツェを訪れるが、ペンションで通された部屋はアルノ川にもドゥオモにも面しておらず、窓の外の景色にがっかりする。その不満を聞きつけたのが、同じ宿に泊まるエマソン父子。彼らが部屋の交換を申し出たことから、ルーシーと息子ジョージの距離が少しずつ縮まっていく。

ルーシーを演じたのは、のちに『ハリー・ポッター』シリーズのベラトリックス役で知られるヘレナ・ボナム=カーター。ジョージ役のジュリアン・サンズに加え、ダニエル・デイ=ルイス、ルパート・グレイヴス、ジュディ・デンチ、シャーロット役のマギー・スミスと、英国を代表する俳優たちが顔をそろえている。

映画『眺めのいい部屋 4K』でルーシーを演じるヘレナ・ボナム=カーター
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1986年の公開時には、独立プロダクションによる低予算の文芸作品としては異例の大ヒットをイギリスで記録し、世界へ広がった。第59回アカデミー賞では作品賞を含む最多8部門でノミネートされ、脚色賞・美術賞・衣装デザイン賞の3部門を獲得。日本でも90年代のミニシアターブームの先駆けとなった一本だ。

監督のアイヴォリーは、『モーリス』『ハワーズ・エンド』でも知られる名匠。『君の名前で僕を呼んで』(2017)では脚色を手がけ、89歳でアカデミー賞を受賞して史上最年長記録をつくった。

「生き方に与えた影響は計り知れない」

4K版の公開に合わせて、本作に思い入れのある人たちからも言葉が寄せられている。写真家でアーティストの長島有里枝は、「オープニング・タイトルのタイポグラフィからキリ・テ・カナワのプッチーニまで、ジェームズ・アイヴォリー監督の妥協なき美的世界がわたしの生き方に与えた影響は計り知れない」とコメント。

漫画家の海野つなみは、この作品のラストシーンが好きで、過去に描いた読み切り『シエスタ』にも登場させたほどだと明かしたうえで、「懐かしいという方も初めての方も、このチャンスに是非、雷のような突然のキスから歌うような優しいキスへの変遷を、美しい映像と音楽で大画面で味わっていただきたいです」と呼びかけた。

ほかにも、衣装デザイナーの伊藤聡美、映画評論家の大森さわこ、英文学者の小川公代、英文学研究者の河野真太郎、服飾史家の中野香織、俳優の星風まどかが推薦の言葉を寄せている。

劇場では、今回の4K公開のために新たにつくられたパンフレットも販売される。コラムニストの山崎まどか、文筆・翻訳家の村上リコ、作家の山内マリコ、原作翻訳者で作家の西崎憲、映画アクティビストのDIZが寄稿している。

『眺めのいい部屋 4K』は、9月25日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国で順次公開。

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