兄を理解できなかった、あの夏。監督の実体験を描く『ブルーヘロン』予告編が解禁


トロント国際映画祭で最優秀カナダ映画新人賞に輝いたカナダ・ハンガリー合作映画『Blue Heron/ブルーヘロン』が、10月23日(金)からBunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、シネマリスほかで全国順次公開される。公開に先がけ、予告編と新場面写真8点が解禁された。(フロントロウ編集部)
8歳の少女が見た、夏の家族
物語の舞台は1990年代後半の夏。8歳の少女サーシャは、ハンガリー系移民の家族とともにカナダ・バンクーバー島へ移り住む。豊かな自然に囲まれた土地で、兄たちや新しい友人と過ごすうちに、少しずつ自分の居場所を見つけていく。
しかし、一番上の兄ジェレミーは“問題行動”を繰り返し、家族は限界を迎えつつあった。両親は専門家たちに相談しながら、困難な選択を迫られていく。そして20年後、映画監督になったサーシャは、カメラを手に家族の過去をたどり始める。
予告編は、バンクーバー島の家に引っ越してきたサーシャたち家族の姿から始まる。のびのびと夏を過ごすサーシャの一方で、両親は懸命にジェレミーを受け止めようとしていた。幼いサーシャには、まだ両親の苦悩も、ほとんど言葉を交わさない兄のことも理解できない。冒頭のナレーションは、大人になったサーシャによるものだ。
新場面写真には、玄関の前で眠り始めてしまったジェレミーや、サーシャと母親が食事の準備をする様子、ジェレミーをなんとか受け止めようと母親がおでこを合わせる場面などが切り取られている。
長編デビュー作で、批評家支持率98%
監督・脚本は、本作で長編監督デビューを飾ったハンガリー系カナダ人のソフィー・ロムヴァリ。短編で向き合ってきた家族の記憶、そして写真や映像による記憶の再生というテーマの集大成であり、自身の体験を基にした半自伝的な作品でもある。映画評論サイトのロッテントマトでは批評家支持率98%を記録した。
ロムヴァリ監督は「自分の物語だとしても、自分のためだけに作るわけではありません。それを超えて多くの方に共感してもらえる物語にしたいと思いました」と語る。
本作は“記録する”ことについての映画でもある。監督は「『ブルーヘロン』は、思い出そうとする試みであると同時に、本当の意味では思い出すことはできないという事実を受け入れる物語でもあります」と話し、制作を通して「重要なのは正確さではないということでした」と気づいたと振り返っている。
出演はエイリュル・ギュヴェン、イリンゴー・レーティ、アーダーム・トンパ、エディク・ベドーズ、エイミー・ジマーほか。上映時間は91分。
















