ピザにパイナップルはNG?注文を3度拒否したイタリア人シェフが解雇


オーストラリア・ブリスベンのイタリア料理店で、客から注文された「ハムとパイナップルのピザ」を作ることを拒否したイタリア人シェフが解雇されていたことがわかった。シェフは、ピザにパイナップルをのせることはイタリア人としての自身の文化への侮辱にあたると主張し、不当解雇を訴えたが、オーストラリアの公正労働委員会は今週、その申し立てを退けた。(フロントロウ編集部)
4年間で3回、客の注文を断っていた
解雇されたのは、ブリスベンの繁華街フォーティテュード・バレーにあったイタリア料理店「ラ・コスタ」の料理長、ダヴィデ・タンブレッラ。現地時間5月20日に解雇された。
解雇のきっかけのひとつとなったのが、店で開かれたパーティーでの出来事。会計が1万5,000豪ドル(約165万円)を超える大口の予約で、主催者がハムとパイナップルのピザを注文したところ、ダヴィデは調理を拒否した。こうした注文を断ったのは、4年間で3回目だった。ダヴィデは上司に対し、イタリア人にとってピザにパイナップルをのせないことがどれほど大切なのか、調べてほしいと求めていたという。
店を経営していたエリオット・イングラム氏は、オーストラリアの公共放送ABCに対し、「イタリアの人たちは料理、とりわけピザの伝統をとても大切にしています。でも結局のところ、ここはイタリアではなくオーストラリアなんです」と語っている。
店があったクイーンズランド州は、オーストラリア最大のパイナップル産地。パイナップルをのせたピザは、オーストラリアではごく一般的に食べられている。
解雇の理由はパイナップルだけではなかった
公正労働委員会が現地時間11月3日に公表した判断によると、解雇の理由には、ダヴィデ本人も認めた不適切な言葉遣いや、料理長としての振る舞いに対する懸念も含まれていた。イングラム氏も、パイナップルをめぐる問題は解雇理由のひとつにすぎないと話している。
申し立てが退けられた決め手は、ピザにパイナップルをのせることの是非ではなく、申立期限だった。ダヴィデは解雇から21日以内という申立期限を過ぎており、期限の延長を認める特別な事情もないと判断された。解雇が不当だったかどうかについて、委員会は判断していない。
今回の解雇により、3年以上にわたって進めてきた、雇用主の支援による永住権取得の手続きも振り出しに戻った。ダヴィデは現在、ブリスベンの別のイタリア料理店で料理長として働いている。新しい勤務先のピザメニューには、パイナップルを使った商品はひとつもない。
日本でもパイナップルピザの賛否を問う投票が実施
ピザにパイナップルをのせるかどうかは、世界中で意見が分かれるテーマ。日本でも2024年5月、ドミノ・ピザ ジャパンがパイナップルを使った期間限定商品の発売にあわせて「パイナップル×ピザ ありなし総選挙2024」を開催。オンラインに加え、新宿駅構内にも特設投票所を設け、パイナップルピザの賛否を問う投票を実施した。



















