カーリー・レイ・ジェプセンが新曲「Motivation」を8月21日にリリース。曲を書いたきっかけは、実家に帰った時に聞いた落ち葉の音だったという。(フロントロウ編集部)
落ち葉の音から、リズムが浮かんだ
ガラガラのダンスホールで男がひとり踊り続けるミュージックビデオを届けてから、2週間。カーリー・レイ・ジェプセンの次の一曲は、ダンスフロアから遠く離れた場所で生まれていた。
所属レーベルによると、カーリーは8月21日(金)にニュー・シングル「Motivation」をリリース。9月18日(金)発売の2枚組アルバム『Day and Night』に収録される、”家族”をテーマにした楽曲だ。
本人が明かした成り立ちが、そのまま曲の輪郭になっている。「「Motivation」が生まれたのは、秋に地元へ帰っていたときでした。歩くたびに足元で落ち葉がカサカサと鳴って、その音から自然とリズムが浮かんできたんです」。カナダのブリティッシュ・コロンビア出身の彼女が、実家のある土地を歩いていた時のことだ。
その時に考えていたのが、家族のことだった。「私たちはみんな情熱的で、お互いにとても大きな期待を寄せ合っているんです」とカーリーは続ける。家族の中で受け継がれてきた価値観や振る舞い、そして自分らしく生きようとしたときに払うことになる代償——「Motivation」が見つめているのは、そういう領域だ。
ジャケットでは、家族が切り抜かれている
シングルのジャケット写真が、そのテーマをかなり直接的に見せている。カッティングマットの上に置かれた古い家族写真。写っているはずの大人たちは黄色い紙でひとり残らず塗りつぶされ、輪郭だけが残っている。切り抜かれずに残されているのは、庭に立つ幼い女の子ひとりだけだ。

家族を歌った曲のジャケットから、家族が消えている。カーリー自身は、この曲を「すべてを受け入れ、自分なりに折り合いをつけるための曲になりました」と説明している。折り合いをつける、という言葉が選ばれているあたりに、単純な感謝の歌ではないことがにじむ。
もうひとつ、この曲の作られ方も内容と地続きだ。「Motivation」を共作したのは、カーリーと、配偶者であるコール・M・G・N。プロデュースはコール・M・G・Nとカイル・シーアーが手掛けている。生まれ育った家族との距離を測る曲を、自分で選んだ家族と一緒に書いた、ということになる。
「血のつながりに限らず」パリで撮られたMV
同時に公開されたミュージックビデオは、パリで撮影された。登場するのはさまざまな背景を持つ人々で、生まれ育った家族と、自ら選んだ大切な人たちとのつながりが並べて描かれる。監督は、アルバムの第1弾シングル「On Wires」のビデオも手掛けたカイオ・ヴィエラ。
出演者のひとりが、『ル・ポールのドラァグ・レース』シーズン12で注目され、その後はファッションデザイナー、俳優、モデルとして活動するジジ・グッドだ。この人選は、カーリーがコメントの最後に付け加えた一文とまっすぐ結びついている。「血のつながりに限らず、自分で選んだ大切な人たちにとってもアンセムになってくれたらうれしいです」。
彼女はこの曲を、複雑さも含めて自分の家族を歌った”小さな家族のアンセム”だと呼んでいる。そのアンセムの宛先を、生まれた家族の外側まで広げたということだ。
24曲を「昼」と「夜」に分けたアルバムへ
「Motivation」が入るのは、『Day and Night』の「Night」編。全24曲を「Day」と「Night」の2枚に分けた構成で、先行シングル「On Wires」と、妊婦姿で出演したビデオが話題になった「After All」が陽光のようなポップ・サウンドの「Day」側を担う。対する「Night」側は、「Don’t Leave Me on the Dance Floor」と今回の「Motivation」に代表される、より大胆で先鋭的なダンス・サウンドだ。実際「Motivation」も、ハウス・ミュージックに影響を受けたきらびやかなトラックの上で内省的な歌詞が転がっていく。

「コール・ミー・メイビー」が全米No.1シングルになったのが2012年。あれから14年、シンフォニック・ポップからサイケデリア、ディスコまでを行き来する24曲は、キャリアの中でも最も大きな設計図と言っていい。アルバム『Day and Night』は9月18日(金)にリリースされる。

















