メゾン マルジェラ初、東京限定の香りが誕生!ポップアップストアもオープン


メゾン マルジェラ フレグランスが、ブランド史上初となる「ひとつの都市のためだけの香り」をつくった。舞台に選ばれたのは東京。『レプリカ オードパルファン レター ネバー セント』が、2026年10月1日(木)に発売される。(フロントロウ編集部)
レプリカは、特定の場所と時間の記憶を香りに閉じ込めてきたコレクションだ。今回そこに刻まれた記憶は「Memory: 東京, 1995」。世界がアナログからデジタルへと静かに、しかし抗いようのないスピードで移っていった転換期の街である。折りたたんだ手紙が手元に残ることは少なくなり、書きかけの文章はファイルごと削除されるようになった。それでも、ペン先が紙をなぞるあの感触に、人はいまも惹かれ続けている――というのが、この香りの出発点だ。
名前の「レター ネバー セント」は、送られなかった手紙を意味する。あの時、言葉にできず、胸の奥にしまったままになった感情に寄り添う香りと位置づけられている。単に懐かしむためのノスタルジーではなく、消去されずに残った未完の感情を、いまと未来の自分へ引き取り直すための香り。眠らない東京の喧騒のなかで、誰もが一度すべてから離れ、自分自身と向き合う時間を求めているという考えが根底にある。
墨、杉、そして紙の手触り
香りはウッディームスク。トップノートに置かれたのは「スミ インク アコード」で、日本の書道文化に根ざした墨のアコードだ。鉱物的で神秘的な冷涼感を湛えたインクの香りが、ペン先が真っ白な紙に触れた瞬間の緊張感と、東京の夜の静けさを写し取る。ミドルノートは「レッド シダーウッド」。静かなベッドルームを思わせるような温もりが、香り全体に落ち着きを与える。ラストノートの「ホワイト ムスク」は、上質な紙が持つ柔らかな手触りと、肌に寄り添う清潔感を表現する。
仕様そのものも異例だ。レプリカのメモリーコレクションで初となるオードパルファンで、賦香率は17%。肌の上で約5~6時間持続する設計になっている。100mLで31,900円(税込・メーカー希望小売価格)。
渋谷の広告に、著名人が直筆で書き込む
ローンチは香水の発売だけで完結しない。渋谷エリアでは、あえて「余白」を残した大型屋外広告を展開。その後、著名人が実際の広告に、それぞれの「送られなかった手紙」を直筆で書き込むアクティベーションが行われる。街を歩く人々が、その余白が埋まっていく過程を目撃できる仕掛けだ。
GINZA SIXには、東京限定のハブとなる「メゾン マルジェラ フレグランス “Letter never sent” コンセプトストア」がポップアップとしてオープンする。アナログの世界を追体験する「レターバー」や、東京の街の景色を思い出として残す「フォトブース」が設けられる。
購入特典にも都市というテーマが引き継がれている。35,000円(税込)以上を購入した人には、刻まれた文字や模様の上に紙を置き、墨などを使って写し取る伝統的な複写技術「拓本」に着想を得た、特別なデザインの紙ポーチや風呂敷が用意される。来店してカウンセリングを受けた人にはオリジナルポストカードが、対象商品の購入者には抽選で都内のホテルでの宿泊体験が贈られる(いずれも条件あり)。
展開は都内のメゾン マルジェラ フレグランス ストア10店舗と、都内のメゾン マルジェラ ブティック9店舗に限られる。まさに、東京でしか手に入らない、東京のための香りだ。
メゾン マルジェラは1988年、パリで創設されたオートクチュール メゾン。「既成概念にとらわれない」という思想を掲げ、現在はクリエイティブ・ディレクターのグレン・マーティンスのもと、オートクチュール「アーティザナル」からプレタポルテ、レザーグッズ、フレグランスまでを手がけている。 都市をひとつ選び、その記憶を香りに閉じ込めるという発想が、このメゾンから生まれたのも納得できる。
















