『ハリー・ポッター』シリーズ屈指の人気キャラクター、シリウス・ブラック。初登場時は「13人を殺した脱獄犯」として恐れられながら、じつはハリーの名付け親であり、無実の罪で12年を奪われた悲劇の人でもある。この記事では、シリウスの人物像、投獄の真相、アズカバン脱獄の方法、そして最期までをまとめて解説する。
シリウス・ブラックのプロフィール

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 家柄 | 純血主義の名門ブラック家の長男 |
| ホグワーツの寮 | グリフィンドール(ブラック家では異例) |
| 親友 | ジェームズ・ポッター(ハリーの父) |
| 特技 | 動物もどき(アニメーガス)。黒い大型犬に変身 |
| あだ名 | パッドフット |
| ハリーとの関係 | 名付け親(ゴッドファーザー) |
| 演じた俳優 | ゲイリー・オールドマン |
ワーナー・ブラザース公式サイトWizarding Worldの解説によると、シリウスは闇の魔法使いを多く輩出したブラック家に生まれながら、純血主義の家風に反発して家を飛び出した反骨の人。ホグワーツではジェームズ・ポッターらと「忍びの地図」を作った悪童4人組の中心人物で、黒い犬に変身する動物もどきの能力から「パッドフット」の愛称で呼ばれた。演じたゲイリー・オールドマンが台本を読んで驚いた話は、フロントロウでも以前紹介している。
なぜ投獄された?「13人殺し」の真相
1981年、ヴォルデモートに居場所を売られたジェームズとリリー夫妻が殺害されると、魔法界はその「裏切り者」をシリウスだと断定した。ポッター家の隠れ家の秘密を守る「秘密の守人」がシリウスだと思われていたからだ。しかし真実は違う。守人は土壇場でピーター・ペティグリューに変更されており、裏切ったのはペティグリューのほう。追い詰められたペティグリューは通りを爆破してマグル12人を巻き添えにし、自分の指1本だけを残してネズミに変身して逃亡した。「シリウスがペティグリューと市民12人を殺した」という偽りの構図ができあがり、シリウスは裁判もろくに受けられないままアズカバンへ送られてしまう。
アズカバンをどうやって脱獄した?
魔法界の監獄アズカバンは、絶望を吸う看守ディメンターに囲まれた海上の要塞で、囚人は正気を保つことすら難しい。そのなかでシリウスが12年間壊れずにいられたのは、「自分は無実だ」という思いが幸福な感情ではなく、ディメンターに吸い取られなかったからだと本人が語っている。そして13年目、新聞に載ったウィーズリー家の写真のなかに、ネズミに化けたペティグリューの姿を発見。「あいつはホグワーツにいる」という執念を糧に、痩せ細った体で犬に変身し、鉄格子の隙間から抜け出して海を泳ぎ切った。ディメンターは動物の感情を細かく読み取れないため、犬になったシリウスを察知できなかった。自力でのアズカバン脱獄は史上初とされる快挙だ。
ハリーとの絆。「一緒に暮らそう」の約束
『アズカバンの囚人』の終盤で誤解が解けると、シリウスはハリーにとって初めての「家族らしい存在」になる。両親の親友であり名付け親でもあるシリウスは、ハリーに「(おじ夫婦の家を出て)一緒に暮らさないか」と申し出て、ハリーは心から喜んだ。結局ペティグリューに逃げられ、シリウスの無実は公には証明されないまま逃亡生活が続くのだが、高価なほうきファイアボルトを匿名で贈ったり、危険を冒して暖炉の火越しに助言を送ったりと、遠くからハリーを支え続けた。ハリーが吹き寄せの術で呼んだ空飛ぶバイクも、もとはシリウスの愛車で、赤ん坊のハリーを運ぶためハグリッドに貸したものだ。
シリウスの最期。神秘部の戦いとベラトリックス
『不死鳥の騎士団』で、シリウスは不死鳥の騎士団の一員として実家のグリモールド・プレイス12番地を本部に提供する。しかし逃亡中の身ゆえ屋敷にこもる日々が続き、戦いの場から遠ざけられることに苛立ちを募らせていった。そして物語終盤、魔法省の神秘部でハリーたちが死喰い人に襲われると、シリウスは真っ先に駆けつけて奮戦。だが従妹ベラトリックス・レストレンジの呪文を受け、謎めいた「死のベール」のアーチの向こうへ落ちて帰らぬ人となった。遺体すら残らない突然の別れは、シリーズでも屈指の喪失感を残す場面として語り継がれている。名付け親を失ったハリーの怒りと悲しみは、その後の物語を大きく動かしていく。(フロントロウ編集部)


















