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ジェシー・アイゼンバーグ、ラジー賞受賞後に大作のオファー減少

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ジェシー・アイゼンバーグ、ラジー賞受賞後に大作のオファー減少
写真:Getty Images

 『ソーシャル・ネットワーク』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた俳優ジェシー・アイゼンバーグが、ある“不名誉な賞”をきっかけに、ハリウッドのスタジオ大作から出演オファーが来なくなったと明かした。その賞とは、『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』で受賞したゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)だ。(フロントロウ編集部)

「ラジー賞を取ってから、スタジオ映画の役が来なくなった」

 ラジー賞は、その年の“最低”の映画や演技を選ぶ、いわばパロディの映画賞。毎年アカデミー賞授賞式の前日に発表されるのが恒例となっている。ジェシーは、ザック・スナイダー監督による2016年の『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』で、ヘンリー・カヴィル演じるスーパーマンとベン・アフレック演じるバットマンの宿敵レックス・ルーサーを演じ、同賞の最低助演男優賞を受賞した。同作に続くDC映画をめぐっては、ベン自身も最近、『ジャスティス・リーグ』の再撮影時期を「キャリアのどん底」だったと振り返っている。

 米Varietyによると、現地時間10月18日、ロンドン映画祭のトークイベントに登場したジェシーは、「冗談半分」のはずのこの賞がキャリアに悪影響を及ぼしたことを明かした。「『バットマン』の映画でラジー賞を取ったせいで、スタジオ映画の役が来なくなった。そして、その先に何が待っているのかが見えたんだ」と振り返っている。

「俳優業は上り坂か下り坂しかない」

 ジェシーは、そのとき感じた恐怖をこう語る。「俳優は、自分がいま上り坂にいるのか、下り坂にいるのか、いつも不安を抱えている。平らな道はないから。俳優業はすごく不安定で、厳しい業界なんだ。ランニングマシンの上でうまく走り続けるか、さもなければ過去の人になるか。僕みたいに疑り深い人間には、その先の展開まで見えてしまう」

 そこで彼が選んだのが、自ら脚本を書き、監督を務める道だった。「だから映画を監督しなきゃと思った。脚本を書き始めたのは、自分のキャリアをなんとか維持するためだったんだ」とジェシー。さらに、「業界は、何を求めているかを教えてくれる。業界は僕がスーパーヒーロー映画に出演することを望んでいなかった。賢くて自分のことを理解している人なら、すぐに気づく」と、ヒーロー映画から距離を置いた理由も率直に語った。

監督への挑戦が生んだアカデミー賞

 結果的に、この決断は大きな実を結んだ。監督2作目の『リアル・ペイン〜心の旅〜』(2024年)では、自身がアカデミー賞脚本賞にノミネートされ、共演したキーラン・カルキンは助演男優賞を受賞した。

 ジェシーによると、ドラマ『メディア王 〜華麗なる一族〜』への出演を終えたばかりのキーランは、即興性を重視した撮影スタイルを強く求めたため、当初の計画を変更することになったという。「彼が主役なんだから、この“生きた電線”のような俳優を追いかけるのが映画にとって一番だと思った」と、その舞台裏を明かしている。

 なお、アーロン・ソーキンが脚本・監督を手がける『ソーシャル・ネットワーク』の続編的作品『The Social Reckoning』(原題)では、ジェシーはマーク・ザッカーバーグ役への復帰を断っている。最新の監督作『The Debut』(原題)は、ジュリアン・ムーアとポール・ジアマッティを主演に迎え、同映画祭のクロージング作品に選ばれた。

 ラジー賞の受賞が俳優としてのキャリアに影響を及ぼした一方で、それが監督としての道を切り開くきっかけになったのは、皮肉な巡り合わせかもしれない。

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