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『ザ・シンプソンズ』アプーが約9年ぶり復活!新声優も発表

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『ザ・シンプソンズ』アプーが約9年ぶり復活!新声優も発表
写真:Getty Images

 アニメ『ザ・シンプソンズ』で、コンビニ「クイックEマート」の店主として長年親しまれてきたアプーが、約9年ぶりにセリフ付きで登場した。人種的ステレオタイプをめぐる批判を受けて“声を失っていた”キャラクターが、どのように復活したのか。(フロントロウ編集部)

2017年から「姿は見えても声はない」状態に

 アプー・ナハサピーマペティロンは、インド系移民でクイックEマートの店主。声を担当していたのは俳優のハンク・アザリアで、南アジア系の人々に対するステレオタイプを助長する描写だとして、長年にわたり議論を呼んできた。

 大きな転機となったのが、2017年のドキュメンタリー『The Problem with Apu』(原題)。コメディアンのハリ・コンダボルが、このキャラクターが南アジア系の人々に与えてきた影響を問いかけた作品で、番組の脚本家チーム内でも上映され、議論が交わされたという。その後、ハンクはアプー役から降板することを表明。2021年にはポッドキャストで「このキャラクターを作り、演じることに加担したことを謝罪したい」と語っていた。

 その後、アプーは背景に姿を見せることはあっても、セリフを話すことはなかった。最後に声を発したのは、2017年10月放送のエピソードだった。

ハロウィン回で“復讐者”として帰還

 米Varietyによると、アプーが復活したのは現地時間10月18日にアメリカで放送された、ハロウィン企画のエピソード「The Revengening」(原題)。町の人々に何度も殺されかけた謎の男が、1年後に復讐を始めるというストーリーで、最後にマスクを外した男の正体がアプーだったことが明らかになる。

 アプーは住民たちを前に、「私は、あなたたちが見殺しにした男だ。存在しなかったことにされた男だ!」と叫び、「家族のもとへ帰ったら誰もいなかった。クイックEマートも閉まっていた。町をさまよっても、誰も私に気づかなかった」と、これまでの自身の“扱い”を皮肉った。

 そこへマージが「アプー、見殺しにしてごめんなさい。本当は正しいことをしたかったの」と謝罪するなど、番組側の反省をにじませる展開となっている。

 新たに声を担当したのは、ドラマ『グレイズ・アナトミー』などに出演してきた南アジア系の俳優・声優スニール・マルホトラ。妻マンジュラの声も新たにジャニナ・ガヴァンカーが担当している。

新しい声優は「断るつもりだった」

 スニールは、オファーを受けた当初について「どの役のオーディションなのかすぐにわかって、正直、胃が沈むような気持ちだった」と告白。28年前、ステレオタイプなインド系の役を求められた初めての仕事のオファーを断った経験があり、今回も「プロデューサーたちが気づいていたかどうかはわからないけれど、降りる覚悟はできていた」と明かしている。

 それでも、ショーランナーのマット・セルマンらと直接会い、アプーの描き方について話し合いを重ねるなかで、引き受けることを決めたという。「僕と同じように、どこかの時点で番組を見るのをやめてしまった南アジア系の子どもたちにも満足してもらえたら」と、その思いを語った。

 マットは「このキャラクターが大好きだし、彼が成長できるような、賢くて“シンプソンズらしい”形で復活させたかった」とコメント。今後はアプーとその家族が再び番組に登場する機会が増えるという。長寿アニメが過去の問題とどう向き合うのか、その姿勢を示す復活劇となった。

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