『ヤング・シェルドン』でマンディを演じたエミリー・オスメントが、ジョージー役のモンタナ・ジョーダンとのキスシーンをめぐり、撮影現場に専門家を呼んでほしいと頼んでいたことがわかった。当時、エミリーは30歳、モンタナは18歳。このエピソードは、米国で10月20日に発売されたドラマの舞台裏を紹介する書籍の中で明かされた。(フロントロウ編集部)
「彼は赤ちゃんだった」と振り返るキスシーン
『ヤング・シェルドン』は、『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』の前日譚として2017年に始まり、米国で全7シーズンにわたって放送されたコメディドラマ。エミリーが演じたマンディは、ジョージーと恋に落ちる年上の女性で、エミリーは2022年にシリーズに加わった。
エミリーの証言が収められているのは、ジャーナリストのジェシカ・ラドロフによる新刊『Young Sheldon: The (Juicier-Than-Meemaw’s-Brisket) Inside Story of the Hit Comedy』。出演者や共同制作者らへの取材をもとに番組の舞台裏を紹介した一冊で、エミリーは、初期のキスシーンの撮影に居心地の悪さを感じていたと明かしている。
ドラマにベッドシーンはなかったものの、相手役のモンタナはまだ10代。エミリーは「あれは居心地が悪かったです。彼は赤ちゃんでしたから! マレットヘアの赤ちゃん」と当時を振り返った。
そこでエミリーが制作スタッフに求めたのが、インティマシー・コーディネーターの起用だった。キスシーンやラブシーンなど、俳優同士の身体的な接触がある場面で、出演者の同意や安全に配慮しながら撮影をサポートする専門職で、ハリウッドでは起用が広がっている。
初日の撮影には間に合わなかったものの、その後は現場に同席
ただし、エミリーが相談した当日にコーディネーターを手配することはできなかった。その後、ジョージーとマンディの関係が深まっていく数エピソードの撮影では、コーディネーターが現場に同席するようになったという。
エミリーは「いてくれたおかげで、すべてがやりやすくなりました。とても大切なことだと思います」と語り、自分のためだけに起用を求めたわけではないことも明かした。
「モンタナは、そういうことを頼めるとすら知らなかったかもしれません。彼にも選択肢を与えて、安心して撮影に臨めるようにしたかったんです。本当に優しい子なので、きっと居心地の悪さを自分の中にしまい込んでしまったと思うんです」
エミリーは、ディズニー・チャンネルのドラマ『ハンナ・モンタナ』への出演でも知られる。撮影現場での経験が豊富な年長者として、年下の共演者にも配慮し、声を上げた形だ。
監督は「完全に見落としていた」
同じ本の中で、監督のアレックス・リードも、制作側の配慮が不足していたことを認めている。ベッドシーンがない番組だったため、キスシーンの撮影にコーディネーターを配置することを考えておらず、制作陣が「完全に見落としていた」と明かした。
アレックスは、2人が車内でキスシーンを撮影した際、テイクの合間に撮られた写真を今も持っているという。写真には、それぞれ別の方向を向く2人の姿が写っていた。その写真をエミリーに見せたところ、「ええ、2人ともすごく居心地が悪かったんです。お互いのことを知らなかったから」と話したそうだ。アレックスも、ほとんど面識のない相手とキスをしなければならないことが、ぎこちなさの原因だったと振り返っている。
共同制作者のスティーヴ・モラロも、エミリーにはコーディネーターの起用を求める権利が十分にあったとコメント。時間がたつにつれ、エミリーはコーディネーターがいなくても安心して撮影に臨めるようになったという。
スピンオフでも共演が続く2人
2人の年齢差は、ドラマの制作現場だけでなく、物語の設定をめぐっても議論の的となっていた。米Varietyによると、新刊では、年齢差のあるカップルの恋愛を描くことについて、放送局が当初懸念を抱いていたことにも触れられているという。
しかし、当初はぎこちなかった2人も、その後は息の合ったコンビに。現在はジョージーとマンディを主人公にしたスピンオフ『Georgie & Mandy’s First Marriage(ジョージー&マンディの最初の結婚)』でそろって主演を務め、米国では第3シーズンが放送中だ。
現在34歳のエミリーと23歳のモンタナ。今の2人の息の合った掛け合いからは、かつて車内でのキスシーンの撮影に気まずさを感じていたことなど、想像しにくいかもしれない。




















