航空券を勝手にファーストクラスへ!元係員に禁錮16カ月


米国の空港で航空会社の発券業務を請け負っていた元係員が、予約システムを悪用して航空券を無断でファーストクラスにアップグレードするなどし、大手航空会社3社に約9,500万円(約60万ドル)の損害を与えたとして、現地時間11月2日、連邦刑務所での禁錮16カ月を言い渡された。(フロントロウ編集部)
乗客への「特別対応」の仕組みを悪用
有罪となったのは、米フロリダ州ジャクソンビルに住む37歳の男。米連邦捜査局(FBI)の発表によると、被告は2017年1月から2019年12月にかけて、仲間とともに航空会社の発券や地上業務を請け負うGAT Airline Ground Supportで働いていた。勤務先はハリウッド・バーバンク空港などで、ユナイテッド航空とデルタ航空の予約システムにアクセスできたほか、提携システムを通じてアメリカン航空の便も予約できたという。

悪用されたのは、航空会社が「waivers and favors(手数料免除や特別対応)」と呼ぶ仕組み。乗客の事情に応じて、権限を持つスタッフが予約内容を特別に変更できる制度だ。被告はこの仕組みを悪用し、エコノミークラスの航空券を追加料金なしでファーストクラスにアップグレードしたり、手数料を免除して日程や旅程を変更したりしていた。さらに、航空券の購入などに利用できる電子旅行クーポンも無断で発行していた。
偽名で格安航空券を販売
被告は、こうした不正行為を自分のためだけに働いていたわけではなかった。「ニーヴ・アンドリュース」という偽名を使い、不正に変更した航空券を通常より大幅に安い価格で客に販売し、代金を受け取っていたという。不正に変更した予約記録は数百件、無断で発行したクーポンは数十件にのぼり、航空会社3社の損害額は合計60万2,886.18ドル(約9,500万円)に達した。

被告は2026年6月に通信詐欺の共謀罪1件について有罪を認めており、裁判所は損害額と同額の賠償も命じている。
航空会社のシステムを悪用した事件は、これだけではない。2025年6月には、客室乗務員になりすまして航空会社の従業員向け予約サイトを利用し、120便以上の航空券を無償で入手していた男が有罪となったことを、日本のメディア「ギズモード・ジャパン」も報じている。


















