【フロントロウ編集部】

 ドナルド・トランプ米大統領がイスラム圏7ヵ国からの入国を制限して多くの人が空港で拘束されている事件を受けて、セレブたちが次々とトランプ大統領への批判声明を発表している。

アメリカで何が起きている?

 27日にトランプ大統領がイラクをはじめイスラム教徒の多い7ヵ国の市民の入国を90日間禁止する大統領命に署名したことで、週末に全米の空港で入国拒否・拘束される人が多発。

 アメリカの永住権を持つ人やビザを持つ人にまで影響が出ており、28日、連邦裁判所が入国許可のある人たちの強制送還を一時的に中止するよう命令した。

ドナルド・トランプ大統領令 アメリカ移民規制空港デモ フィラデルフィア国際空港

フィラデルフィア国際空港―全米の空港で移民規制への反対デモがおこなわれた

空港での反対デモに参加したセレブも

 ツイッターはトランプ大統領の移民規制に反対するセレブのツイートであふれており、なかには、女優のクロエ・モレッツのように空港でおこなわれた反対デモに参加したセレブもいる。

  • 「これは党派や右左を超える問題だ。やって良いか悪いかという問題だ」
  • ―クリス・エヴァンス(映画『キャプテン・アメリカ』)
  • 「イスラム教徒の規制は非人道的としか言いようがない」
  • ―カミラ・カベロ(元フィフス・ハーモニー)
  • 「子供になんと言えばいいんだ?」
  • -ユアン・マクレガー(映画『トレイン・スポッティング』)
  • 「多くの人の苦しみと自分が暮らす国の後退を思うと悲しくなる」
  • ―ルーシー・ヘイル(ドラマ『プリティ・リトル・ライアーズ』)
  • ―ツイッターより

SAGのスピーチはこの話題一色に

 さらに日本時間の30日朝に開催されたSAGアワード(全米映画俳優組合賞)では、参加者のスピーチがトランプ大統領令に対抗する内容一色となった。

 まず初めに、俳優のアシュトン・カッチャーの「空港にいる、僕のアメリカに属する人たち。あなたたちは我々の一部であり、我々はあなたたちを愛している。あなたたちを歓迎する」というスピーチからスタート。

 映画『ラ・ラ・ランド』で主演女優賞を受賞したエマ・ストーンが、「今の状況はもってのほかだと思うし恐怖を感じる。間違いなく行動を起こすことが必要よ。世界の事を思い社会に還元したいと思っている人たちと仕事ができて光栄」と語ると、ドラマ『ストレンジャー・シングス』のキャストが2分以上のロングスピーチで迫害されている者を守ると宣言。会場中からスタンディングオベーションを受けた。

 アンサンブル演技賞を受賞したドラマ『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』は主演のテイラー・シリングが代表して「結束の物語は分裂の物語よりも強力」と語り、ドラマ『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』での演技を称えられたサラ・ポールソンはアメリカ自由人権協会への寄付を呼び掛けた。

 

 映画『フェンセズ』で助演女優賞を受賞したヴィオラ・デイヴィスが多様性の重要性を訴えた一方、貧困地域で暮らす少年を主人公にした映画『ムーンライト』のマハーシャラ・アリは、訴追するよりも受け入れる心の大切さを、声を震わせながら訴えた。

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 ほかにも、移民の父親を持つドラマ『Veep/ヴィープ』の女優ジュリア・ルイス・ドレイファス、ドラマ『シェイムレス 俺たちに恥はない』の俳優ウィリアム・H・メイシー、プレゼンターを務めた女優のソフィア・ブッシュと歌手のコモンなど、ステージに上がったセレブの大半がトランプ大統領の政策に反対するコメントを述べた。

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