前回セレブたちと働く日本人としてビヨンセやマドンナのバックダンサーを務める島津藍さんを取り上げたが、今回はセレブと一緒に働くデザイナーにインタヴュー。

 話を聞いたのは、シンガーのレディー・ガガが2016年に来日した際に着ていたドレスを手がけたTomo KoizumiのデザイナーTomoさん。

 どのようにドレスがガガの手元に渡ったのか、そしてガガが着たことのよって得た反響などを、フロントロウ編集部にたっぷりと語ってくれた。

 

-はじめに、Tomoさんがデザイナーになろうと思われた経緯を教えてください。

 

 デザイナーを志す前までファッションは自分が着るものとして、おしゃれとして楽しんでいました。しかし14歳の時に書店で立ち読みしている際、女性ファッション誌に掲載されていたジョン・ガリアーノがDiorのディレクターをしていたときのオートクチュール・コレクションの写真に釘付けになり、それまで見たことがないアートとも言える表現に衝撃を受け、感動し、こんな感動を与えられるものを自分も作りたいと思ったことがデザイナーを志すきっかけになりました。

クリスチャン・ディオール Christian Dior オートクチュールコレクション ジョン・ガリアーノ John Galliano ベルサイユ宮殿 レディー・ガガ ドレス デザイナー 帰国時着用 Tomo Koizumi インタヴュー

 ベルサイユ宮殿で行われたDior創立60周年のコレクションの時。ナオミ・キャンベルやジゼル・ブンチェンなどのスーパーモデルに囲まれ、中央に立っているのがデザイナーのジョン・ガリアーノ。

 

 

-今まで最も影響を受けたデザイナーは?そしてデザインはどのように思い浮かぶのですか?

 

 ジョン・ガリアーノのデザインにはたくさん影響を受けました。彼のデザインは服を超えたストーリーを語っていると思います。デザインは日頃目にしているものや、触れている美しいものや面白いものに刺激されて思いつきます。また、写真集やアートブックが好きなので、よく古書街に出かけインスピレーションになるものを探しに行くこともします。

レディー・ガガ Lady Gaga ドレス デザイナー 帰国時着用 トモコイズミ Tomo Koizumi インタヴュー 購入した本

Tomoさんが実際に購入された本。

 

 

-ガガからは事前にオーダーや要望はありましたか?

 

 来日の際に面白いデザインをしているデザイナーを探しているということで、音楽関係者の友人を介しガガの手元へあのドレスを届けることになりました。あのドレスはもともと不定期で発表しているコレクションからのもので、ガガ側からは要望はなかったです。貸し出しできる衣装のリストを欲しいと言われたのでリストを送った結果、あの1着が選ばれました。

レディー・ガガ ドレス デザイナー 帰国時着用 Tomo Koizumi インタヴュー

Tomoさんが制作されガガが実際に着用したドレス。

 

 

-事前に着用するという報告はありましたか?

 

 基本的には必ず着るということはないと思うので、「着てもらえたらいいな」という気持ちが強かったです。初めて着られたことを知ったのは、ガガがインスタグラムに投稿したときでした。

レディー・ガガ ドレス デザイナー 帰国時着用 Tomo Koizumi インタヴュー

ガガが日本から帰国する際に実際に着たドレス。

 

 

-ガガ着用後に反響はありましたか?

 

 彼女が着たことによりとても大きな反響を感じています。最近は海外、アジアでも仕事をする機会があるのですが、渡航先でミーティングをする際などに話題にあがり、世界的な認知のされ方を実感しています。

 

 

-この海外アーティストの衣装を作ってみたい! と思う方はいますか?そしてその場合、どのようなデザインにしたいですか?

 

 デザイナーを志した頃からとても大きな影響を受けたシンガーであるビョークの衣装は一生に一度作らせてもらうのが夢ですね。彼女のアーティスティックな雰囲気にマッチする、オーバーボリュームなドレスを作ってみたいです。

レディー・ガガ Lady Gaga ドレス デザイナー 帰国時着用 Tomo Koizumi インタヴュー ビョーク Bjork

2016年6月に来日したシンガーのビョーク。

 

-デザイナーをやってきてよかったと思う時はどんなときですか?

 

 自分のことを言葉で表現するのはあまり得意ではないので、自分の作ったものを認めてもらい、そこから心が通じ合える関係性をつくることができた時はとても嬉しいです。

レディー・ガガ ドレス デザイナー 帰国時着用 Tomo Koizumi インタヴュー 制作風景 ドレス 

Tomoさんがドレスを制作しているときの作業風景。

 

 

-最後に、デザイナーを夢見る人や、海外アーティストと仕事がしたいと思っている人もいるであろうフロントロウ読者へ、ひと言お願い致します。

 

 新しいものを創り出すということはとても苦しい作業ですが、それを成し得たときにその苦労に見合う感動と成果が得られると思います。答えがすぐには出なくても、諦めず追い求める姿勢を大切にしてください。

 

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