現地時間の今週火曜日(11月8日)に迫った米大統領選挙に向け、先週末、民主党候補のヒラリー・クリントン氏と共和党候補のドナルド・トランプ氏それぞれへの投票を呼びかけるイベントがアメリカ各地で開催された。
豪華セレブがパフォーマンスを披露したクリントン氏の応援イベント
土曜日(11月5日)に行われたクリントン氏を応援する音楽イベント「ゲット・アウト・ザ・ヴォ―ト」のオハイオ州での公演にはシンガーのビヨンセ&ラッパーのジェイ・Zが夫妻で登場し、さらに、ペンシルベニア州での公演には以前からクリントン氏支持を表明しているシンガーのケイティ・ぺリーらが登場して観客を大いに盛り上げた。
【動画】ビヨンセ&ジェイ・Zの公演でのスピーチの模様
今から8年前に黒人であるオバマ大統領が誕生した際、(彼と同じく黒人である)幼い私の甥に『信じれば夢は叶う』と気づかせてあげることができたことにとても感動しました。
そして今、私たちは、また新たな変化を生み出す機会を得ています。
私の娘には、1人の女性が一国をリードする存在になれるということを知って欲しい。女性の可能性は無限なのだということを知って欲しい。
私たちは、私たちと同じように子供たちの未来を真剣に考えてくれる人を選び、投票しなければなりません。
だからこそ、私はクリントン氏を支持します。
―ビヨンセのクリントン氏応援スピーチより一部抜粋して翻訳
トランプ氏に対して個人的に嫌悪感があるわけではないけれど、彼の主張は偏っていて、そういう魂の持ち主は俺たちの大統領としてはふさわしくないと思う。
自分の娘には、「何にだってなれる」と無限の可能性を信じられるような世界で育って欲しい。
―ジェイのクリントン氏応援スピーチより一部抜粋して翻訳
クリントン氏が大統領候補として正式指名された民主党大会でもパフォーマンスするなど、早くから支持を表明していたケイティ。
この日は、背中に「I’m with Madame President(私はマダム・プレジデントを支持します)」と刺繍が入ったケープを身に纏い、女性大統領誕生へのあと一歩を後押しした。
トランプ氏、セレブによるクリントン氏への応援は「不正行為のよう」
クリントン氏とは対照的に、セレブによる応援パフォーマンスなどは行われなかったトランプ氏のイベント。
ネバダ州で開催された共和党決起集会では、「一応お知らせしておくが、今日のイベントには“セレブ”と呼ばれる人たちは登場しない。必要ないからだ。クリントン氏がセレブを呼ばないとならないのは、そうしないと誰も来てくれず、会場をいっぱいにできないからだ。それってなんだかまるで不正行為みたいじゃないか?」とコメントした。
以前から、セレブたちからの支持をまったく得られないばかりか、来日したレディー・ガガも日本の報道番組に出演した際、もしも彼が大統領になったら「大惨事になる」と発言したように、セレブからの辛辣なコメントが並ぶトランプ氏。
最後の最後に強がってみたものの、今回のコメントに対する世間からの風当たりも強く、多くの人が”やっかみ”としかとらえていない。
Text & Photo: フロントロウ編集部(FRONTROW)/Ayumi Nakazawa、 スプラッシュ/アフロ、 ニュースコム、