この騒動を受けてペプシ社は、公開わずか1日足らずで広告の取り下げを発表。このCMに出演した人気モデルのケンダル・ジェンナーにも謝罪するコメントを出す事態となった。
皮肉たっぷりな写真をインスタグラムに投稿
マドンナは自身のインスタグラムに、今回のペプシ社CMの騒動に関連した動画と写真を2件投稿。
1つ目は今回放送中止となったケンダルが出演するCMの動画を、「全く理解できない」と批判するもの。
そして次に投稿した写真は、1999年のグラミー賞に出席した際のマドンナの写真。全身赤のドレスに身を包んだマドンナの片手に写っているものとは…ペプシ社最大のライバル、コカ・コーラ社のコカ・コーラ。
コメントには、ナンバーワンを表す金メダルの絵文字が加えられており、競合ブランドを支持することで、ペプシ社を痛烈に批判した。
マドンナとペプシの間にある確執
ペプシ社がこうした社会問題の批判によって広告を取り下げたのは、今回が初めてではなかった。
マドンナは1989年にペプシのCMに起用されており、当時ペプシはその年のマドンナのツアースポンサーとして、約5億円の契約を結んでいた。
ただそのCMに起用された楽曲「ライク・ア・プレイヤー」が物議をかもしたのだった。
これが1989年のペプシ社のCM
CM放送後に発表された「ライク・ア・プレイヤー」のMVは、十字架を燃やした行為が宗教団体から反発を受けたほか、演出が人種差別的などの声が一部からあがり、大論争になった。
これが「ライク・ア・プレイヤー」のMV
これを受けたペプシ社は、自社製品のCMに使われている曲と、スポンサー契約をしているアーティストが、「多くの人を混乱させるようなら、広告を取り下げるのは当たり前のこと」と説明し、CM放送を中止し、マドンナとのスポンサー契約も解除した。
約30年前にマドンナのMVが「人種問題」などに触れるとして、CMを放送中止したペプシ社が、今度は自ら「人種問題」に触れて放送中止の自体に終わった。