反トランプ運動が影響
イヴァンカ・トランプが手掛ける同名ブランドは昨年、反トランプ運動の影響を受け、不買運動を起こされる事態に。さらにそれによる業績悪化を受けて、ノードストロームなどといった大手百貨店が製品の取り扱いを中止するまでに至っていた。
そんなイヴァンカ・トランプの服が、「アドリエンヌ・ヴィッタディーニ・スタジオ」という名前で販売されていたとDaily Mail紙が報道。ドレスなどが原価で売られていたという。
この件を最初に報じたのはファッション系ニュースサイトBusiness of Fashionで、調査を進めたところ、スタイン・マートというチェーン店で販売されていたアドリエンヌ・ヴィッタディーニ・スタジオの製品とイヴァンカ・トランプの製品が全く同じであると判明。イヴァンカの製品に、別のブランドのラベルがつけられて販売されていたことが発覚した。
アメリカでは、批判が集まっているイヴァンカ・トランプの服を売るために、あえて名前を隠して売ったのではないかとみる声が。しかし、あくまで製造元は今回の件は故意ではないと主張している。
「誤って」別のラベルが取り付けられた
イヴァンカ・トランプの製造や流通などを担当しているG-IIIによると、今回「誤って」別のラベルがつけられてしまっていた件に関しては、イヴァンカ・トランプ側の知らないところで行われていたもので、G-IIIが問題の解決のための責任を負うと発表。
すでに購入してしまった人から製品を回収するなど、問題の是正処置に動き出しているとコメントしているものの、なぜラベルの付け間違いが起こったかに関しては明らかにされていない。
実はブランドの服がディスカウント店で売られる際、違う名前のラベルを付けて販売されることはそれほど珍しいことではなく、デザイナーが自身のブランドのイメージを守るため、あえて違う名前を付けて製品を販売することも。また、違う名前のラベルを付けて販売すること自体は違法ではない。
しかし今回の件が発覚する前、ステイン・マートでは顧客の1人がイヴァンカ・トランプのブラウスに唾を吐きかけるという事件が発生しており、やはりイヴァンカへの批判を受けて行動したのではないかとみる人も少なくない。