死因はジョーカーを演じたせい?
ヒース・レジャーは2008年、『ダークナイト』が公開される数ヵ月前に、28歳でこの世を去った。

発表されている死因は「処方薬の過剰摂取による薬物中毒」であるものの、世間では狂気をはらんだ異常なキャラクターであるジョーカー役に入り込みすぎた結果、睡眠障害やうつ状態などを引き起こしてしまったからだと見る声が。
実はヒースはジョーカー役を演じていた頃、「先週は平均で2時間しか眠れなかった」「考えることを止められないんだ。僕の体は疲れ切っているのに、心は動き続けていた」とNew York Times紙に明かしており、この発言などがそのウワサの信ぴょう性を高めていた。

そんなヒースの知られざる姿を描くドキュメンタリー映画『アイ・アム・ヒース・レジャー』のプレミア上映がNYで行われ、ヒースの家族が登場。世間でウワサされている死因について、姉のケイトが否定した。
ジョーカー役は関係ない
ケイトはウワサについて、「私は本当にショックだったの。だって彼は楽しんで(ジョーカーを)演じていたから。さまざまな報道で、彼はうつ状態にあって、役によって大きな影響を受けていたって言われていたけれど、実際のところ、彼は完全に(そんな状況とは)正反対だったわ」とThe Daily Telegraph紙にコメント。

さらに、「彼は素晴らしいユーモアのセンスの持ち主だったの。もしかしたら家族や友人しか知らなかったのかもしれないけれど、ヒースは楽しんでいたわ。ジョーカーのことでうつになったりなんかしていない」と、死因についてのウワサを完全否定した。
またこのケイトの発言に、ドキュメンタリー映画のプロデューサーを務めたマット・アマトは、「世界中にたくさん存在している(ヒースについての)ウワサ話への解毒剤になることを願うよ」とコメント。ヒースに関するウワサ話が多数存在することを嘆いていた。

さまざまなウワサを呼ぶこととなったジョーカー役の演技が高く評価され、ヒースは死後、2009年のアカデミー賞で助演男優賞を受賞。ヒースの生涯を振り返る『アイ・アム・ヒース・レジャー』は5月3日に限定公開されたのち、17日にアメリカのテレビ局Spike TVで放送される予定となっている。