主演女優のギャラは… 安すぎる?
この夏、予想外の大ヒットを記録している映画『ワンダー・ウーマン』。同作で主演を務めた女優のガル・ガドットの契約時のギャラが30万ドル(約3,300万円)だったと海外の各種メディアが報じている。
同作は、今月初めの北米公開から現在までにすでに5億7,300万ドル(約640億円)を稼ぎ出しており、今後、世界各国での公開後にさらに興行収入を伸ばすことが見込まれていることを考えると、この金額は「安すぎるのでは?」との声も。
「スーパーマン」俳優はもっともらっていた?
さらに、同じDCコミックスのヒーロー映画『スーパーマン』のリブート作品である『マン・オブ・スティール』(2013年)に主演したヘンリー・カヴィルのギャラが1,400万ドル(15億6,000万円)だったという過去の報道と、今回のガルのギャラを比較し、ハリウッドにおける男女間の賃金格差議論に結び付ける人も。
しかし、このヘンリーのギャラについては、公開後の興行成績を考慮したボーナスなどの額も含まれており、実際には、ガルが出演契約時に提示された30万ドルという額との比較にはならない。
第1作目のギャラとしては妥当
実は、ヒーロー系映画の第1作目となる作品の主演俳優や女優のギャラが低めに設定されるというのは、よくあること。
映画の製作陣がブレイク寸前の無名の俳優や女優を起用して低めのギャラで契約を結び、その後、作品が成功を収め、続編の制作やシリーズ化が決定した暁には契約交渉によりギャラをアップしていくというのは、ハリウッドのお決まりのビジネスモデルとなっている。
実際に、マーベル・コミックのヒーロー映画『アベンジャーズ』でキャプテン・アメリカを演じた俳優のクリス・エヴァンスも、主演第1作目である『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』の出演ギャラはガルと同額の30万ドルだったと言われている。
ちなみに、ガルには、昨年公開された『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』や今年11月公開予定の『ジャスティス・リーグ』など、ワンダー・ウーマンの役柄で登場する映画についても、主演ではなくとも、それぞれ30万ドルのギャラが支払われることが約束されており、さらに、今後制作が予定されている『ワンダー・ウーマン』の続編に関しても、大幅にギャラがアップすることが予想されている。