ドナルド・トランプ米大統領が26日、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの人々の米軍入隊を禁止するとツイッターで宣言。
米軍ではLGBT+であることを公にしたうえで従軍できるよう近年改善されたばかりで、今回のトランプ大統領の発言は、せっかくの革新的な変化を後退させるものとなることが懸念されている。
SNS上では「TransRightsAreHumanRights(トランスジェンダーの権利は人権だ)」というハッシュタグが拡散し、数多くのセレブが反発の姿勢を見せるなか、LGBT+コミュニティに対して寛容なことで知られるカナダの軍の反応が話題となっている。
トランプ大統領の発言を利用して入隊を募る
トランプ大統領の発言が物議を醸した26日の午後、カナダ軍の公式ツイッターがある写真とともにこんなコメントを投稿。
We welcome Cdns of all sexual orientations and gender identities. Join us! #DiversityIsOurStrength #ForcesJobs https://t.co/572KahN2Zh pic.twitter.com/9In7HR4Utj
— Canadian Forces (@CanadianForces) 2017年7月26日
カナダ国内で行われたプライド・パレードで、LGBT+へのサポートの象徴であるレインボー・フラッグをつけた楽器を演奏する軍の吹奏楽団の様子を収めた1枚には、「私たちはいかなる性的趣向やジェンダー・アイデンティティー(※)のカナダ国民も歓迎します。ぜひ入隊を!」というメッセージが。
※自分の性別を男である、あるいは女であると感じたり、男である、女であると認めたりすることを、「性自認」または「性の自己意識」などと呼び、英語ではジェンダーアイデンティティ(gender identity)という。
さらに、このコメントには「DiversityIsOurStrength(多様性は私たちの強さ)」というハッシュタグとともに、入隊希望者を募る求人ページへのURLが添えられていた。
このカナダ軍の投稿に対し、カナダ国民からは「誇りに思う」、「カナダ人で良かった」などのコメントが寄せられているほか、トランプ大統領の意向に反対するアメリカ国民からは「素晴らしい!」、「いっそカナダに移住したい」などの声も上がっている。