大ヒット曲に盗作疑惑
映画『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』などに出演し、ドナルド・グローヴァーの名前で俳優としても活躍する、人気急上昇中のシンガーであるチャイルディッシュ・ガンビーノ。波に乗っていると思われた彼のシンガーとしてのキャリアに思わぬ障害が。
チャイルディッシュが5月にリリースした楽曲「This is America/ディス・イズ・アメリカ」の盗作が疑われている。
同曲は、銃殺をリアルに描いた衝撃のMVで世界中の話題を集め、MV公開からわずか1週間でYouTubeの再生回数が8,500万回を上回り、2018年の最多再生回数を記録したもの。
そんなチャイルディッシュの大ヒット曲が、2016年にリリースされたジェイス・ハーレイの「American Pharaoh」という曲に似ていると、ネットユーザーが指摘したことから盗作疑惑が急浮上。
それを比較した動画がコチラ。
たしかに両曲ともアメリカの銃社会に警鐘を鳴らすような歌詞が含まれ、テーマが似ている。
加えて、重低音とコーラスが合わさったリズムやメロディ構成が似ているようにも聞こえるため、チャイルディッシュが2年前のジェイスの曲を盗作したという疑惑がネット上で大きく広がっている。
議論が加熱し意見は賛否両論に分かれているなか、チャイルディッシュのマネージャーであるファム・ロステインが「この曲は3年前から制作していたものだ。証拠もある」と、現在は削除されたツイートで弁解して疑惑を否定。
ジェイスが大人の対応
一方のジェイスは、騒動を受けて自身のインスタグラムを更新し、「チャイルディッシュとも彼のチームとも面識は全くない。「American Pharaoh」は僕自身が作った曲」だと主張したうえで、チャイルディッシュの「This is America/ディス・イズ・アメリカ」が、自分の曲と似ていることを認めた。
しかしジェイスは、そのことについて「問題ない」と切り返し、「サンプリングはヒップホップの文化でもある。インスピレーションを得るために音探しした時に僕のレコードにたどり着いただけなんじゃないかな」と、盗作があった可能性を示唆しつつも、これを抗議する気はないこと示した。
続けてジェイスは、「グローヴァーさんたちの問題については僕の責任ではないし、僕は自分のレガシーを信じてこれからも世界に音楽を届けたい。新規のファンやサポーターに感謝します」とコメント。
騒動となった2つの楽曲が銃問題などの社会問題を歌ったものであることから「今はこんなことよりもっと大切な問題がある」と、ネットが発端となった今回の騒動について、冷静なコメントを残した。(フロントロウ編集部)