反感を買う政治的発言からステップバック
カニエ・ウェストがツイッターに複数のツイートを投稿して、今後は政治的な発言や行動を控えると宣言した。
カニエは以前から、アメリカの大統領選に出馬する意向を示す発言をしたり、ドナルド・トランプ米大統領の支持者であることを大々的に公表したりと、たびたび注目を浴びる政治的な言動をしていた。
10月はじめには、カニエがツイッターで奴隷制度を禁じる「アメリカ合衆国憲法修正第13条を廃止したい」と発言して大炎上。その後すぐに、この発言が言い間違いだったと釈明した。
政治的な言動を繰り返していたカニエだけれど、こうした言動が彼の意図しない方向に「利用された」として、今後は政治的言動を控えることを明かした。
事の発端は、アメリカのコメンテイターで活動家のキャンディス・オーウェンが指揮をとる、イギリスのEU離脱の「Brexit」を文字った、黒人が民主党を去る「Blexit(ブレグジット)」というムーブメント(※)に、カニエが関与していると言われたことから。
※白人以外の人種に対して特別処置をとるといった白人と黒人などを区別する政策をする民主党に、否定的な意見を持つキャンディスによって黒人が民主党を去るムーブメントが起きている。
キャンディスが「Blexit」のロゴ制作にカニエが関与していると主張したことで、カニエがこれに反論。
カニエは過去にキャンディスのBlexitに関する発言が炎上した時に擁護するツイートをしたことがあるが、ロゴについては、「キャンディスにロゴ制作をした人を紹介した。そのデザイナーが名前を使いたくなかったから、彼女が僕の名前を利用したんだ。僕はBlexitと関わりたくない。関係ない」と説明して、Blexitとの関与を全否定した。
そのあとに「僕がサポートしていないメッセージが拡散されたことに気がついた。これからは政治的言動を控えて、クリエイティブなことに集中します」と、自分の発言が利用されたことが原因で、政治的な言動を控えることを宣言した。
とはいえ、カニエは以前にツイッターをやめると宣言してすぐに復活するなど、自身の発言を覆すことがよくあるため、今回控えると宣言した「政治的な言動」も復活する可能性は大いに考えられる。(フロントロウ編集部)