レイプ事件の裁判で、被害者の女性が事件当時着用していた「下着」が理由で“性行為に同意した”と見なされたことに、世界中の女性たちから抗議の声が殺到。(フロントロウ編集部)

同意の有無に下着は“無関係”

 先日、アイルランドで行われたレイプ事件の裁判で、被害にあった17歳の少女が事件当時身につけていた「下着」を理由に“男性(加害者)と性行為をする意思があった”と見なされ、結果的に加害者とされる男性が無罪になったことに、世界中から怒りと憤りの声が上がっている。

 そもそも少女の「下着」が議論の対象となった理由には、加害者側の弁護士が最終弁論の際に口にしたこの発言にあった。

 「(レイプをしたとされる)男性に少女が好意を抱いていた、もしくは出会いを求め、誰かと関係を持つことにオープンだったという可能性もありますよね? 事件当時の被害者の服装を思い出してください。彼女は表がレース素材のTバックをはいていたのですよ

 少女が事件当時身につけていた下着が「レース素材のTバック」だったことを理由に、あたかも“少女が性行為に乗り気だった”と思わせるような主張をしたことで、裁判官と陪審員らの少女に対する心象が一変。結果的にこの「下着」をめぐる議論が加害者の男性に優位に働き、男性は無罪を勝ち取った。

 しかし、この事件の全容が報道されるや否や、全世界の人たちから抗議の声が殺到。

画像1: 同意の有無に下着は“無関係”
画像2: 同意の有無に下着は“無関係”

 現地では、「ヴィクティム・ブレーミンング(被害者への批判)をやめろ」といったプラカードや、レース素材の下着をかかげた男女が、裁判のやり直しを求めて裁判所の前に押しかける事態に。

 さらに、「2018年にもなって、まだ女性の下着がレイプ事件の争点にあがるなんて」「女性がどんな下着を身につけていようと、性行為への合意の有無とは無関係」といった様々な意見とともに、「これは合意じゃない(This Is Not Consent)」というハッシュタグをつけて自分の下着の写真をSNSに投稿する人も続出しており、理不尽な判決への波紋が世界規模で広がっている。(フロントロウ編集部)

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