同性愛者であることをカミングアウトしたラッパーのリル・ナズ・Xに対し、彼が同性愛者であることに拒否反応を示す一部の人たちが、SNS上で差別的なコメントをして“攻撃”。そんなヘイター(ディスってくる人、批判してくる人)を撃退すべく、リル・ナズ・Xが取った行動とは?(フロントロウ編集部)

ジョークを交えて差別的なコメントに返信

 6月のプライド月間の最終日に、同性愛者であることをカミングアウトしたラッパーのリル・ナズ・Xに対し、大勢のファンが支持を表明する一方で、同性愛者に嫌悪感を抱く一部のファンによる誹謗中傷が相次いでいる。

 そんななか、ネット上にあふれる差別的なコメントの数々に嫌気がさしたリル・ナズ・Xが、ついに行動を起こした。こういった場合、無視もしくは反論するか、声明文を出すなどして騒動を鎮静化させるセレブが多いなか、リル・ナズ・Xは「ジョークをまじえて返信する」という斬新な方法を選択。

画像: ジョークを交えて差別的なコメントに返信

 以下、リル・ナズ・Xとファンのやりとり。

ファン:どれぐらいの期間、ゲイでいるつもり?
リル・ナズ・Z:週末限定だよ、兄弟。

ファン:尊敬する人であり、めちゃくちゃイカした曲を作るアーティストがゲイになっちまった。SMH(Shaking My Head=頭を横に振ること)
リル・ナズ・X:(カミングアウトしたことを)君に謝罪するよ。もっと良いロールモデル(お手本となる存在)が見つかりますように。

ファン:兄弟よ、なぜ君はゲイなんだ
リル・ナズ・X:偶然そうなっちゃったんだ。

ファン:兄弟よ、ゲイってのは冗談だと言ってくれ
リル・ナズ・X:僕がゲイってのは冗談だ。

 まともに反論してもらちがあかないと思ったのか、ネガティブなコメントにあえて“ポジティブなコメントを返す”という一風変わった手法で対処した。

 ちなみに、ただ“言いたいことを言わせておけばいい”と思っているわけではないようで、自身が同性愛者だと知って「もうリル・ナズ・Xの曲を聞かない」と言っている人たちに向けて、「俺がゲイだってニュースが流れてきた。もう俺の音楽をストリーミングするのはやめよう。悪いけどそれはいただけないな」とツイートして、憤りを露わにしている。

セレブを含む大勢の人たちがサポートを表明

 リル・ナズ・Xが同性愛者であることを知って嫌悪感を露わにする人たちがいることは事実だが、一方でその何倍、何十倍もの人たちが彼への変わらぬ愛を口にしており、セレブもそれぞれコメントをしたり、「いいね」をしたりしてリル・ナズ・Xを支援。

 バスケットボール界のレジェンドで、息子が同性愛者であることを公表しているドウェイン・ウェイドは、リル・ナズ・Xがヘイター(ディスってくる人、批判してくる人)を意識してアップしたインスタグラムの投稿に、「良いことだけに集中するんだ。バカな奴らのことを相手にするな。世の中には、僕を含めて君の存在を誇りに思う人たちがたくさんいる」とコメント。

 また、ドウェインのほかにも人気DJのディプロや、大ヒット曲「オールド・タウン・ロード」でリル・ナズ・Xとコラボしたカントリー歌手のビリー・レイ・サイラスの愛娘で、シンガーのマイリー・サイラスもサポートを表明している。(フロントロウ編集部

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