21サヴェージ 「ア・ロット ft.J・コール」
長年アトランタのラップシーンに欠かせない存在だったラッパーの21サヴェージは、2019年2月に不法滞在の疑惑で身柄を拘束されたことが記憶に新しい。そんな彼の人生は決して容易なものではなく、アーティスト名である21サヴェージの由来は21歳の頃に麻薬取引で失敗したため拳銃で6回撃たれ、親友を亡くした経験からだという。「ア・ロット ft. J・コール」は、そんな彼の壮絶な人生、そしてこれからを歌った楽曲。ミュージックビデオでも、多くの人に囲まれながら静かに、しかし力強く歌う21サヴェージが映し出される。
ビリー・アイリッシュ 「バッド・ガイ」
弱冠17歳のビリー・アイリッシュは、次世代を彩るシンガーの1人。デビュー・アルバム『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』に収録された「バッド・ガイ」は、性別に囚われないスタイルで人気を博すビリーらしく、自らをバッド・ガイと歌う。ミュージックビデオでもその個性的な世界観が爆発。カラフルなセットのなか、ビリーが横たわる男性に牛乳をかけたり、天井から垂れるビニール袋に入っている水漬けの生首をつついてみたりと、規格外のアート作品となっている。
アリアナ・グランデ 「サンキュー、ネクスト」
言わずと知れた歌姫アリアナ・グランデのヒット曲「サンキュー、ネクスト」は、アリアナが元婚約者ピート・デヴィッドソンとくっついたり離れたりを繰り返していた時期に制作されたもの。ピートと婚約破棄をしなければ、ピートと「結婚したバージョン」もあったという「サンキュー、ネクスト」のミュージックビデオでは、アリアナのお気に入り映画『ミーン・ガールズ』や『キューティ・ブロンド』など、多くの映画の名シーンをパロディ。さらには、映画のオリジナルキャストなど、数々の有名人が登場している。
ジョナス・ブラザーズ 「サッカー」
10年ほど前に社会現象を巻き起こした長男ケヴィン・ジョナス、次男ジョー・ジョナス、そして三男ニック・ジョナスの3兄弟からなるジョナス・ブラザーズが、約6年ぶりに再結成して発表した「サッカー」。ミュージックビデオでは、ケヴィンの妻ダニエル、ジョーの妻ソフィー・ターナー、そしてニックの妻プリヤンカー・チョープラーも出演し、ファンを沸かせた。
リル・ナズ・X 「オールド・タウン・ロード ft.ビリー・レイ・サイラス」
カントリーシンガーのビリー・レイ・サイラスをフィーチャリングに迎え、異色のカントリーラップソングとして話題をさらったのは、リル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード」。その人気は凄まじく、全米シングルチャートで驚異の19週連続でナンバー1を獲得し、これまでの歴代最長記録を塗りかえたほど。ストーリー性のあるミュージックビデオは、1分30秒が過ぎるまで音楽が始まらないが、その間にカントリーとラップが入り混じる不思議な世界観に引き込まれること間違いなし。
ちなみに、ビリー・レイ・サイラスはシンガーのマイリー・サイラスの父親。
テイラー・スウィフト 「ユー・ニード・トゥ・カーム・ダウン」
テイラー・スウィフトが、2019年6月のプライド月間に合わせてリリースした「ユー・ニード・トゥ・カーム・ダウン」は、LGBTQ+コミュニティを応援するアンセム。ミュージックビデオには、シンガーのアダム・ランバートや元祖ドラァグクイーンのル・ポールなど、LGBTQ+であることを公表している総勢20名以上のセレブが出演した。また、なんといっても大きな注目を浴びたのが、テイラーと長年にわたって犬猿の仲となっていたシンガーのケイティ・ペリーの出演。MVの最後には、フライドポテトのコスチュームを身につけたテイラーと、ハンバーガーの衣装を身につけたケイティがハグをするなど、ファンにとってはたまらないサプライズとなった。
(フロントロウ編集部)