読書の秋に読みたい、フロントロウ編集部おすすめの外国人著者による本をご紹介。読書が苦手な人でも手に取りやすい本や子供に読み聞かせたい本など、ジャンルを問わずご紹介します。(フロントロウ編集部)

『マイ・ストーリー』ミシェル・オバマ

 バラク・オバマ元米大統領を夫に持つミシェル・オバマ元米大統領夫人の回想録。人生に悩みながらも自分の信念を曲げずに行動を起こしていく女性に勇気をもらえる一方、読み終わった時には友達の話を聞いたような気持ちになれる、オバマ夫人の親しみやすさが感じられる1冊。

画像1: Getty Images

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【どんなストーリー?】
 元ファースト・レディなだけに別格な人という印象が強いオバマ夫人だけれど、この本では仕事に子育てに悩み、時に夫に振り回される1人の女性の姿が描かれる。
 幼少期を治安の悪い地域で過ごした中流階級の黒人女性が、弁護士として働き、アメリカで史上初の黒人のファースト・レディとして活躍するまでの“人生の旅”が記されたこの作品は、世界1,000万部以上を売り上げ、欧米で道行く女性が読んでいたほどの社会現象を巻き起こした。

『ザ・ヘイト・ユー・ギブ あなたがくれた憎しみ』アンジー・トーマス

 ティーン向けのヤングアダルト小説ということもあり、警察官による黒人射殺事件や人種差別、白人至上主義など、実際にアメリカで論争になっている社会問題がわかりやすく表現されている。

【どんなストーリー?】
 2018年には女優のアマンドラ・ステンバーグ主演で映画化もされた同作の主人公は、幼馴染が警察官に撃たれるところを目撃してしまった女子高生スター。
 事件後、警察が白人警官の行為を正当化するために、無抵抗だった友人を悪人に仕立てあげようとしていることを知り、“真実”を伝えるために裁判で証言台に立つことを決意する…。

『AM/PM』アメリア・グレイ

 放送作家としてドラマ『MR.ROBOT / ミスター・ロボット』や『マニアック』の制作に携わったアメリアが綴る、詩のような、短編小説のような、不思議な感覚になる1冊。人間が感じる人生の小さな疑問や奇跡が細かくかみ砕かれて描かれる物語は、ランダムにページを開いても読めるような脱力感がたまらない。

画像: www.indiebound.org
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【どんなストーリー?】
 時間の経過で少しずつ変化していく120の物語は、同じ登場人物によって語られる。
 それぞれの物語で主人公が入れ替わり、友情や恋愛における人間関係の難しさ、突然襲ってくる不安感や虚無感、居心地の悪い人生の小さな瞬間に焦点を当てる。

『三つ編み(La Tresse/The Braides)』レティシア・コロンバニ

 女性として生きることの困難さに疑問を呈して終わるだけでなく、それに屈しないで生きていこうとする強いエネルギーが感じられる、読むと前向きな気持ちになれるフェミニズム小説。筆者はもともと映画監督ということもあってか、視覚的な描写で文章のテンポも軽く、とても読みやすい。

画像: www.panmacmillan.com
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【どんなストーリー?】
 インドの最貧民層生まれのスミタ、イタリアのシチリアにある保守的な土地で暮らすジュリア、カナダのモントリオールでキャリアウーマンとして子育てをするサラ。
 生まれた土地も民族も地位も異なる3人の女性は、それぞれ女性として生きることの困難さを感じながらも必死に生きようとする。その時彼女たちの人生は、その美しい髪を通して三つ編みのように交差する…。

『サードドア 精神的資産のふやし方』アレックス・バナヤン

 自分らしく生きるためのヒントや、「セレブの名言」が心に響く1冊。18歳の大学生がマイクロソフトを設立した実業家のビル・ゲイツやシンガーのレディー・ガガ、映画監督のスティーヴン・スピルバーグなど、各界の著名人に突撃インタビューをして成功への道を探る。

【どんなストーリー?】
 平凡な人生を送る普通の人が開けるドアがファーストドア(第1の扉)なら、億万長者やセレブだけが開けられるのがセカンドドア(第2の扉)、その上の成功者だけが存在を知るのがサードドア(第3のドア)。サードドアの先にあるものは…。

『ウォールフラワー』スティーヴン・チョボスキー

 読み終わってスッキリできる青春物語。2012年に映画化されたことで有名な本作は、それぞれが何らかの問題を抱え、傷つきながらも、お互いを受け入れながら成長していく高校生の友情を通して、同性愛やドラッグ、自殺といったシリアスなトピックスが描かれる。

画像: SUMMIT ENTERTAINMENT / Album/Newscom

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【どんなストーリー?】
 友だちがいない高校生のチャーリーは、いつも1人。ある日、些細なことで陽気な上級生パトリックと友人になったチャーリーは、パトリックの義理の妹サムとも友人に。こうして彼らの仲間となったチャーリーは、これまでとは違う充実した高校生活を送るようになるのだが…。

『世界を変えた100人の女の子の物語』エレナ・ファヴィッリ、フランチェスカ・カヴァッロ他

 童話は、男の子のキャラクターが大活躍して成功を収める物語が多いのに対し、女の子の主人公が自力で何かを成し遂げるという作品が圧倒的に少ない。この作品は、現代の人々のための童話と言える。世界で活躍した実在の女性たちの人生がショートストーリー形式で語られるので、子供だけでなく大人にも読んでほしい。

【どんなストーリー?】
 子供たちに「女性だって自分自身の力で幸せを掴むことができる」ことを教えるために、歴史上の素晴らしい女性を主人公にした物語を集めたオムニバス本。以前フロントロウでご紹介した「男性版シンデレラ」はこの作品のもの。

『スパイダーウィック家の謎』シリーズ ホリー・ブラック

 一気読みする読者が続出するこの作品。個性豊かなキャラクターと映画化されただけのストーリーの面白さからドハマりする読者も多い。児童書なのでその読みやすさから、ファンタジー好きだけど普段本を読まない人におすすめしたい。

画像: KENNEDY/MARSHALL COMPANY, THE/NICKELODEON MOVIES/SPIDERWICK / Album/Newscom

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【どんなストーリー?】
 双子の兄弟のジャレッド&サイモンと姉のマロリーは、母親に連れられて大昔に行方不明になった大伯父スパイダーウィック氏の屋敷に越してきた。屋敷を探検するジャレットは、屋根裏部屋で「決して読んではいけない」と書かれた本を見つける。
 その本を開いたことにより妖精の世界が見えるようになったジャレットたちは、敵か味方か分からない様々な妖精たちと戦うことになる…。本の世界観を忠実に再現したイラストにも注目。

『翻訳できない世界のことば』エラ・フランシス・サンダース

 語学に興味を持っている人なら必見。日本で生まれ育った人には理解できるけれど、外国出身の人には上手く伝わらない日本語といった、その国の文化が見える言葉たちがキュートなイラストとともに描かれる。この本をきっかけに他の言語を学んでみたくなる。

【どんなストーリー?】
 タイトル通り、世界にはひと言では言い表せない言葉がたくさんあり、本書ではその国の文化・伝統が背景にある“翻訳できない”言葉をイラストとともに解説している。

『The Testaments(ザ・テスタメンツ)』マーガレット・アトウッド

 エミー賞受賞歴のある大ヒットドラマ『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』の原作小説『侍女の物語』(1985)の続編。今の世の中で起きている出来事を約30年も前に思い描いた原作者マーガレット・アトウッドによる、その後のストーリーはドラマファンからも熱い視線が注がれている。

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【どんなストーリー?】
 続編の舞台は、環境破壊が進むとともに女性の基本的人権が失われた世界が描かれる『侍女の物語』から15年後。前作の主人公である侍女オブフレッドの2人の子供、ギレアド共和国に暮らすアグネスと、カナダに暮らす女性デイジーはどんな境遇に立たされているのか…。

『Biased(バイアスド)』ジェニファー・エバーハード

 どんなに公平な気持ちを意識していても私たちが人々を“平等”に扱えないのはなぜ?この本は、無意識のうちに感じる差別感情への理解を深めることができる。“差別感情”を人間の自然現象として考えているので、難しいトピックだがとてもわかりやすい。

画像: www.amazon.co.uk
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【どんなストーリー?】
 「Biased=合理的な理由もなく個人の感情から偏見すること」。アメリカにおける人種差別を主軸に、心理学者の作者が、調査結果や個人的なエピソードを通して差別感情の潜在意識を探る。人間は無意識で差別意識を持ってしまうなら、どうやってその意識を変えていけばいい?

『Red, White & Royal Blue(レッド、ホワイト&ロイヤルブルー)』ケイシー・マクイストン

 ストーリーの細部にまでLGBTQ+やガールパワーな考えが“普通”に入れ込まれている先進的なストーリー。出版前に米アマゾン・スタジオがパラマウントやワーナー・ブラザーズに競り勝って、映画制作の権利を落札したほど注目を浴びた1冊。

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【どんなストーリー?】
 犬猿の仲なのに、うわべだけでも親友であるかのように振る舞わなくてはいけなくなってしまった、アメリカの女性大統領の息子アレックスとイギリス王室のヘンリー王子が、恋に落ちてしまう、ありそうでなかったラブストーリー。

(フロントロウ編集部)

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