『クリスマスに降る雪は』
クリスマスの新定番、Netflixオリジナル映画の本作は、クリスマス・イブに記録的な大雪に見舞われた田舎町が舞台。主人公を演じているのはテレビドラマ『100 オトナになったらできないこと』で主役を演じた期待の若手、イザベラ・モナ―。クリスマスの夜だからこそ見たい定番の青春ストーリーに、友情・恋愛・学校のカースト問題・LGBTQ+…。若者が直面する様々な葛藤にスポットライトを当てている。クリスマスの魔法が輝きだすような1作。
『キャロル』
1950年代のニューヨークを舞台にした切なすぎるラブストーリー。クリスマスの賑わったおもちゃ売り場で運命の出会いを果たすのは、ケイト・ブランシェット演じるキャロルと、ルーニー・マーラ演じるテレーズ。ため息が出るほど美しい二人の間に恋が生まれる瞬間を目の当たりにして、涙を流さない人はいないだろう。アカデミー賞では、主演のふたりがダブルノミネートを果たしたことに加え、脚色賞、撮影賞、衣装デザイン賞、作曲賞にもノミネート。ただひたすらに自分らしさを追求し、惹かれ合う二人に勇気づけられるかも。
『ナイト・ビフォア 俺たちのメリーハングオーバー』
アンソニー・マッキー、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、セス・ローゲンのコンビがおりなすハチャメチャなクリスマスのコメディ映画。なんと、マイリー・サイラスの生歌も聞くことができる本編は、ふんだんに挟み込まれた下ネタやパロディで大笑い。頭を空っぽにして観ることができるハートフルな悪友たちのお話。
『ホリデイ』
“恋に破れた2人の女性が、休暇中にお互いの家や車を交換する”という驚きのウェブサイト、「ホームエクスチェンジ」が生み出す最高のロマンティック・コメディ。家を交換するのは、ロサンゼルス在住のバリキャリを演じるキャメロン・ディアスと、ロンドンの新聞社に勤めるケイト・ウィンスレット。2人は孤独を満喫するためそれぞれの家にお邪魔するけれど、驚くべき運命の出会いをしてしまう。胸が高鳴るお相手役は、ジュード・ロウとジャック・ブラック。まさにクリスマスのご褒美映画。
『バットマン リターンズ』
DCコミックスのヒーロー『バットマン』を主人公にした本作の舞台はクリスマス!バットマン映画の中でもとりわけ評価が高く、「バットマン映画史上最高」の呼び声も高い。監督は『シザーハンズ』や『アリス・イン・ワンダーランド』などで日本でも人気のティム・バートン。劇中に登場するヴィランのペンギンは、ゴッサムシティ中の“長男”をさらって殺そうとするヤバすぎる計画を画策している。ティム・バートンらしさがたっぷり詰まった“ナイトメア”のようなバットマンを楽しんで。
『ダイ・ハード』
世界一“クリスマス”であるアクション映画といったらこれ。「クリスマス映画」という評判がつきすぎて、なんと公式が本作をクリスマス映画風に紹介する動画まで生み出されたほど。
クリスマス・イブが舞台の本作は、ブルース・ウィルス演じるジョン・マクラーレン刑事が、高層ビルを占拠したテロリストにたった一人で立ち向かっていく。ちなみに、ファンの多くはクリスマス映画だと言っているにもかかわらず、肝心のブルースは米トーク番組コメディ・セントラル・ローストで「クリスマス映画じゃないってば!」と言っている。
『リーサル・ウエポン』
メル・ギブソンが演じるマーティンとダニー・グローヴァ―演じるロジャーが織りなす最高のバディ映画。クリスマス感があるのはもちろん、爆発シーンやカーチェイス、銃撃戦などハードなアクションが多く、軽妙な掛け合いも必見。気づくと映画が終わっているような、楽しいひと時をもたらしてくれるはず。
『シャザム!』
DCコミックスのヒーロー、シャザムを主人公とした本作は、クリスマス真っ最中の映画にもかかわらず、“クリスマス映画”であるとは言いにくい一風変わった作品。作中ではクリスマスの飾りやサンタクロースも出てくるのに、主人公たちによるサンタへの扱いがひどすぎて、サンタはテレビで「あいつらク〇野郎だ!」とまで言ってしまう始末。
『サイレント・ナイト 悪魔のサンタクロース』
サンタクロースが殺人鬼になってしまった『悪魔のサンタクロース/惨殺の斧』という作品のリメイク版。普通サンタといったら「悪いことをしたら来ない」けれど、この作品は「悪いことをしている人のところにサンタが来る」。ちなみに本作は、グロ描写も多い“スラッシャー映画”にも分類されるので、苦手な人は気を付けて。もとになった『悪魔のサンタクロース/惨殺の斧』も面白いけれど、古い作品のため見る手段が少ないので、まずはこの作品を試してみて。
『クランプス 魔物の儀式』
「クランプス」というのは、ヨーロッパ中部に伝わる伝説の生き物で、クリスマスシーズンには“サンタクロースの起源”だとも言われる聖人の聖ニコラウスに同行してやってくる。クランプスは、いい子にプレゼントを配る聖ニコラウスとは対照的に、悪い子には罰を与える。そんな恐ろしい生き物が登場する本作はユニバーサル・エンターテイメントの『ユニバーサル絶叫シリーズ』にも認定されている正統ホラー。クリスマスを信じていない子供には効果てきめん。
『マイケル・ボルトンのビックでセクシーなバレンタインデースペシャル』
Netflixのみで見ることのできる本作はタイトルに「バレンタインデースペシャル」と書いてあるけれど、まごうことなきクリスマス映画。なんと、クリスマスプレゼントを子供の人口よりも用意しすぎてしまったサンタさんのために、クリスマスの約10カ月前にあたるバレンタインデーに子供を7万5千人つくろう!という特番の設定。セックスしたら番組にどんどんカウントがたまっていくのがシュールすぎて、笑いを抑えることはもはや不可能。世界一クレイジーでくだらない夜を笑い飛ばしたい人向け。
『フィルス』
本作は、クライム・コメディ映画というジャンル分けがされているけれど、ブラックすぎてコメディ要素がかすんでしまう。「クリスマスのスコットランドを舞台に、日本人留学生殺人事件が起こり、スコットランド警察の刑事が奮闘する」というストーリーは見せかけのもので、精神を強くえぐられるような切ない「愛」の物語が含まれている。公開された当時は、2013年No.1のクリスマス・デートムービーを目指して、カップル限定のキャンペーンまで開かれた本作。明らかに悪意あるそんな企画が開かれた本作を、肝試し的に鑑賞してみて。
番外編
『暖炉』
盛り上がった夜はNetflixの映像作品『暖炉』で心を落ち着かせよう。“バーチャル暖炉”と銘打った本作は、約1時間にわたって暖炉の薪が燃えていく様子を見ることができる。クリスマス編の『暖炉』は、全編にわたってスーパーマーケットで流れているようなチープなクリスマスソングが流れ、心を落ち着けるにはうってつけ。『暖炉』は3エピソード配信されており、エピソード2はBGMなしで暖炉の薪がはじけるリアルなパチパチ音を楽しめる。
今回は、有名作品からちょっとマイナー作品までご紹介。ちなみに、MCUの『アイアンマン3』もクリスマス映画。『アイアンマン』、『アイアンマン2』と続けて観ると感動もひとしお。ぜひ聖なる夜を満喫して。(フロントロウ編集部)