猫を人間が演じる『キャッツ』
ついに1月24日に日本公開される映画『キャッツ』は、英国ロイヤルバレエのプリンシパルを務めるフランチェスカ・ヘイワードを主役に、テイラー・スウィフトやジェームズ・コーデン、そしてジュディ・デンチやイアン・マッケランなどの大御所俳優が脇を固める。
制作費100億円を超える映画版『キャッツ』で、猫の世界を人間が演じるにあたり制作陣が力を入れたのが、VFX(視覚効果)。
人間の身体で表現した猫の毛並みには注目が集まっていたけれど、そのリアルさが逆に不評を呼び、トム・フーパー監督の強い要望によって劇場公開後にVFXに改良を加えたバージョンに差し替えが行なわれるなど、良い意味でも悪い意味でも注目が集まってしまった『キャッツ』のVFX。
『キャッツ』の見どころである視覚効果
そんななか、これまでにアカデミー視覚効果賞を3度受賞し、エミー特殊効果賞を2度も受賞した大御所VFXスーパーバイザーのロバート・レガートが、『キャッツ』のVFXについてコメントした。
「個人的には、視覚効果には問題があったとは思わない」と米Varietyで断言するロバートは、『キャッツ』のVFXについて、こんな言葉を贈った。
「彼らのした仕事や、アーティストたちが作り上げたものは桁外れだよ」
そう意見するロバートは、近年多くの映画作品が取り入れるVFXについて、それに頼りすぎることには疑問を抱いているよう。
「プロジェクトへのアプローチに欠陥があっても、視覚効果がそれを救えるわけじゃないんだ。テクニックにそんなことはできない」
VFXを、解決策としてではなく、あくまでも1つのテクニックとして考えるべきだと言うロバートは、「みんなが作り上げている幻の世界は、全ての物事が合わさって出来上がるんだ。たった1つの要素が原因ではないよ」と話した。
1月24日に日本で公開が開始される映画『キャッツ』では、最初から改良版が放映される。(フロントロウ編集部)