黒人差別に抗議する「Black Lives Matter/ブラック・ライヴズ・マター(黒人の命にも価値がある)」に対し、それを認めない差別主義者が、「All Lives Matter/オール・ライヴズ・マター(すべての命に価値がある)」と論点をずらして反論している。それについてGoogleとSiriに質問すると、言い返されることが最高だと大絶賛されている。(フロントロウ編集部)

黒人差別を認めない人々が存在する

 白人が黒人を奴隷として扱ってきた歴史を持ち、2020年現在でも非武装の黒人が警官に殺される事件が多発しているアメリカ。命すらも奪われる危険が高い黒人の人権のために、多くの人々が「Black Lives Matter/ブラック・ライヴズ・マター(黒人の命にも価値がある)」というスローガンを掲げ、各地で大規模な抗議デモが起こっている。

 しかし黒人差別を認めない一部の人々が、「黒人の命にも価値がある(ブラック・ライヴズ・マター)」に対して「すべての命に価値がある(All Lives Matter/オール・ライヴズ・マター)」という言葉を使って対抗している人たちがおり、シンガーのビリー・アイリッシュや、俳優のアシュトン・カッチャーなど、多くの著名人が批判している。

「OK Google、すべての命に価値がある?」

 そんななか、あるユーザーが、グーグルの音声アシスタントにこれらのことについて質問してみることに。まず初めに、「黒人の命には価値がある?」と聞いたところ、このような素晴らしい回答が。

「黒人の命にも価値があります。黒人の人々も、この国に住むすべての人々が受容しているのと同じ自由を得るべきです。そして、彼らが直面している不当に気がつくことが、(黒人差別を)修正する最初の一歩でしょう」

 しかしグーグルの音声アシスタントが絶賛されているのは、これだけではない。今度は、「すべての命に価値がある?」と聞いてみると…?

「黒人の命にも価値がある(ブラック・ライヴズ・マター)と叫ぶことは、すべての人の命はそうではないと言っているわけではありません。それは、他の人々と違う形で、黒人が命の危機に立たされていることを指しています」

 「黒人の命にも価値がある」と叫ばれるのは、それだけ黒人が命にかかわる不当な扱いを受けているから。社会システム的に、黒人に対する差別が作られているという問題に対して、すべての命にも価値があると対抗するのは、論点をずらしているだけ。それを分かりやすくシンプルに説明したグーグルの音声アシスタントには、大絶賛の嵐となっている。

「Hey Siri、すべての命に価値がある?」

 また、AppleのSiriにも同様の質問をしたユーザーも。Siriの答えはいくつか確認されており、シンプルだけれどストレートな回答となっている。

「ええ、黒人の命にも価値があります」

「“すべての命に価値がある(オール・ライヴズ・マター)”は、“黒人の命にも価値がある(ブラック・ライヴズ・マター)”に対して使われることが多いですね。しかしながら、それは同じことを危惧しているわけではない」

 Siriはその全ての回答に、Black Lives Matterの公式ホームページのURLもあわせて表示した。(フロントロウ編集部)

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