7月18日はネルソン・マンデラ国際デー
1918年7月18日に誕生したネルソン・マンデラは、言わずと知れた世界の偉人の1人。マンデラは、反アパルトヘイト（※）を訴える活動家として人種差別と闘い続けた。1952年には、南アフリカで初めての黒人による法律事務所を盟友であるオリバー・タンボと開き、ますます活動家として注目を浴びることに。しかし、最初こそ非暴力だったものの、徐々にアフリカ民族会議が武器を持たなければいけない状況になり、その組織を率いていたマンデラは逮捕されることとなり、1964年に国家反逆罪で終身刑の宣告を受ける。
※アパルトヘイトとは、南アフリカが1948年から1990年代初めまで実施した、法によって定められた人種隔離と差別の制度。
マンデラはそこから約27年間も監獄で生活したが、その間も自伝書を書いたり、法律の勉強をしたり、さらには、アパルトヘイトの主要勢力であるアフリカーナーと話せるようにアフリカーンス語を学んだりと、常に信念を曲げることはなかった。
それから国内外から反アパルトヘイトの声が高まり、南アフリカは1989年にアパルトヘイトの撤廃に向けて動き出し、1990年にマンデラが釈放。その翌年1991年にデクラーク大統領が国会開会演説でアパルトヘイト政策の廃止を宣言した。そして南アフリカでは1994年にこれまで選挙に参加できなかった人を含めた、全人種による選挙がはじめて行なわれ、マンデラが当選。1994年～1999年までマンデラが国を率い、今の南アフリカとなった。マンデラは2013年にヨハネスブルグの自宅にて家族に見守られながら95歳で生涯を閉じたけれど、平和のために闘ったそのレガシーは今も継承されている。
人権と社会的正義のために闘い、南アフリカの父とも言われるその功績を称えて国連は2009年にマンデラの誕生日である7月18日をネルソン・マンデラ国際デー（NelsonMandela International Day）として制定。この日は、67分間の社会奉仕活動をしようと呼びかけられている。
一体なぜ67分という中途半端な時間なんだろうと疑問に思った人も多いはず。この「67分」というのは、マンデラが人種差別や世界平和と67年間闘ってきたから、せめて67分だけでも人のために何か行動を起こそうということで決められた。
現在世界は、様々な問題に直面している。7月18日のネルソン・マンデラ国際デーには、どんな小さなことでもいいから67分間だけ誰かのために行動を起こしてみては。（フロントロウ編集部）
