ゼンデイヤがドラマ部門主演女優賞を受賞
俳優兼シンガーのゼンデイヤは、ドラッグやセックス、アイデンティティー、ソーシャルメディア、恋愛や友情といった人間関係の悩みを抱えるティーンたちの姿を描くドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』(以下『ユーフォリア』)で、ある事が原因で若くしてドラッグに溺れ、葛藤する主人公を熱演。米現地時間9月20日に開催されたテレビ界最高峰のアワード、エミー賞でドラマ部門の最優秀主演女優賞を獲得した。
同部門には、『ザ・クラウン』のオリヴィア・コールマン、『オザークへようこそ』のローラ・リニー、『キリング・イヴ』のジョディ・カマー、『キリング・イヴ』のサンドラ・オー、そして『ザ・モーニングショー』のジェニファー・アニストンといった実力派たちがノミネートされており、激戦となっていたが、ゼンデイヤが同部門では史上最年少となる24歳で受賞を果たした。
More #Emmys history tonight! At 24, @Zendaya is the youngest person to win for Lead Actress in a Drama Series! pic.twitter.com/AVUzIqyckH
— Television Academy (@TelevisionAcad) September 21, 2020
バーチャルで開催された授賞式に、家族に見守られながら、自宅リビングルームから参加したゼンデイヤは、自身の受賞が発表された瞬間、まさか自分が受賞できるとは夢にも思っていなかった様子で、始終、“信じられない”といった表情を浮かべながら、涙を堪えて受賞スピーチ。
『ユーフォリア』の制作スタッフや共演者たちにお礼を述べると、「巷の若者たちには、望みがあるということを伝えたい。私たちのドラマは、良いお手本とは言えない時もあるけど、私たち若者には望みがある。ストリートで一生懸命働いている仲間たちに言いたい。私にはあなたたちが見えているし、尊敬している。あなたたちに感謝してる」と、さまざまな不安や苦悩を抱える同世代の人たちにメッセージを送った。
『ユーフォリア』キャストたちが熱狂
ゼンデイヤのドラマ部門の最優秀主演女優賞受賞は、黒人の血を引く女性としては、2015年のヴィオラ・デイヴィス(ドラマ『殺人を無罪にする方法』)以来、史上2人目の快挙でもある。
ゼンデイヤが、そうそうたる役者たちを抑えて見事受賞&歴史的偉業を成し遂げた事に、エミー賞授賞式の模様を自宅などで見守っていた『ユーフォリア』の共演者たちもSNSを通じて、大興奮のリアクションを示した。
ゼンデイヤ演じるルーの妹ジア役のストーム・リードは、ゼンデイヤの受賞が発表された瞬間大絶叫して大喜びする模様を収めた動画を公開。
「オー・マイ・ゴッド!泣いてる」というコメントとともに公開された映像では、ストームがあまりにも大声で叫んだために、愛犬のカイエンがびっくりしてプチパニックに陥ってしまうという、ちょっと気の毒な様子も映っている。
ルーの親友ジュールズを演じるハンター・シェイファーも、受賞の瞬間「イエーーース!!!」、「オー・マイ・ガ―!」とテレビの前で大絶叫する動画を公開し、「そのとおり」とひと言添えて、ゼンデイヤのがんばりが受賞に相応しいことを表現。
さらに、キャット役のバービー・フェレイラは、ケーブルテレビを引いていないために、友人にフェイスタイムで放送画面を見せてもらっていたようで、その様子のスクリーンショットを公開して「!!!!!!」とゼンデイヤに宛てて興奮を表していた。
キャシー役のシドニー・スウィーニー、レクシー役のモード・アパトーもインスタグラムストーリーで受賞に反応したほか、『ユーフォリア』の製作総指揮に名を連ねるラッパーのドレイクも、「当然の結果」とコメントし、「おめでとう」と賛辞を送った。
『ユーフォリア』の“ブリッジ・エピソード”について明かす
授賞式終了後にいくつかのメディアとの個別インタビューに応じたゼンデイヤは、米Deadlineとのインタビューで、今回の受賞は「自分にとってものすごく重要な意味を持つこと」であり、同部門にノミネートされたほかの俳優たちと一緒に「名前を口にしてもらえるだけでも光栄なこと」だとコメント。
さらに、パンデミックの影響でシーズン2の撮影がストップしてしまったものの、シーズン1との“懸け橋”となるブリッジ・エピソードを現在制作中であるとも明かした。
米ETとのインタビューでゼンデイヤは、これらのブリッジ・エピソードが、どちらのシーズンにも属さないけれど、「シーズン2の撮影が完了するまで、ちょっと違った方法で『ユーフォリア』の視聴者の心を掴んでおく」ような作品になっていると説明しており、期待大。
まだ夢見心地 恍惚の表情を浮かべる
その後、ゼンデイヤは、インスタグラムストーリーで、すっぴんで恍惚の表情を浮かべるセルフィーを公開。
「まだ雲の上にいるみたい…お祝いのメールやツイート、電話をくれたみんなに感謝でいっぱいだし、まだ言葉にできない。明日、もっとこの素晴らしい一夜について事態がのみ込めるようになってから、またちゃんと連絡を返すことを約束します。これが夢じゃないことを証明するために、ちょっと寝ます」とお祝いの連絡をくれたたくさんの人々に宛てて綴った。
米HBOで2019年6月からファーストシーズンが放送された『ユーフォリア/EUPHORIA』は、日本ではスターチャンネルで視聴可能。同作は今回のエミー賞で、最優秀メイク賞とオリジナル楽曲・歌詞賞の計3部門で受賞している。
(フロントロウ編集部)