チャドウィックが1920年代のトランペッターを熱演
Netflixオリジナル映画『マ・レイニーのブラックボトム』の予告編が公開された。本作は、約4年間に及ぶ大腸がんとの闘いの末、8月末に43歳の若さでこの世を去った俳優のチャドウィック・ボーズマンの遺作。
『マ・レイニーのブラックボトム』舞台は1920年台のシカゴ。“ブルースの母”の異名を持つ歌手、マ・レイニーのレコーディングが行われようとしていたところ、バンドメンバーたちの間には揉め事の火種がくすぶっていた。
マ・レイニー自身も白人のマネージャーやプロデューサーと楽曲制作の主導権をめぐって対立。トランペッターのレヴィーは楽曲に現代的な解釈を施し、実力を認められたいという野心に燃えていた。リハーサル室での待機中、レヴィーは過去や真実、嘘を語り始め、バンドの運命は大きく変わり始める。
マ・レイニーは、ブルース音楽初期の名シンガー。汗水流して働く貧しい人々の生活を歌ったマ・レイニーのブルースは、北部より南部で人気があった。「シー・シー・ライダー」「ボー・ウィービル・ブルース」「マ・レイニーズ・ブラック・ボトム」など数々の名曲を生んだ彼女はルイ・アームストロング、コールマン・ホウキンスといった名手たちと歌ったことも。
『マ・レイニーのブラックボトム』のキャストは?
マ・レイニーを演じるのは映画『スーサイド・スクワッド』のヴィオラ・デイヴィス。また、トランペッターのレヴィー役は『ブラックパンサー』のチャドウィック・ボーズマンが務める。
さらに、グリン・ターマン、テイラー・ペイジ、ダサン・ブラウン、コールマン・ドミンゴ、マイケル・ポッツなども参加。プロデューサーにはデンゼル・ワシントンが名を連ねている。
予告編ではチャドウィックの生き生きしとた姿が映し出され、生前の活躍が偲ばれる。彼は逝去の約1週間前まで、病に打ち勝ち、代表作である映画『ブラックパンサー』の続編の撮影に臨めると確信していたという。
マ・レイニー役のヴィオラは、チャドウィックに親近感を覚えていたそうで、「彼のお母さんと競う気はないけれど、チャドウィックは私のベイビーだった」と米Deadlineに語った。続けて、「チャドウィックはアーティストだった。アーティストだったの…。彼はそれを愛していたし、あらゆる方法でそれを追求していた。あの若さの人の姿勢としては、見ていて素晴らしいものだった」と言った。
映画『マ・レイニーのブラックボトム』は2020年12月18日にNetflixで配信予定。(フロントロウ編集部)