俳優のジェニファー・アニストンが、アメリカ大統領選挙に出馬しているラッパーのカニエ・ウェストに面白半分で投票しないようにと、ファンに念を押した。(フロントロウ編集部)

ジェニファー・アニストンも早期投票完了

 11月3日に行なわれるアメリカ大統領選挙だけれど、今年は新型コロナウイルスの影響があり、早期投票を選択する人が多い。シンガーのカミラ・カベロや俳優のエル・ファニング、ジェシカ・アルバなど、すでに多くのセレブが投票したことを報告しており、そのなかにドラマ『フレンズ』で知られるジェニファー・アニストンも加わったよう。

 インスタグラムに飾らないジャージ姿で郵便投票をした時の写真を公開したジェニファーは、ファンに向けてメッセージを綴った。

「ジョー・バイデンとカマラ・ハリスに投票した。私の一票を投票して、早く行なった。彼らに投票したのは、今、この国はこれまでにないほど分断させられているから。現在、権力を持つ少しの男性が、女性が自分の身体で出来ることや出来ないことを決定している。私達の現在の大統領は、人種差別を問題ではないと決定した。彼は何度も、公に、科学を無視した…。多くの人が亡くなった。

今私達がいるところに留まり続けたら、この選挙で最も影響を受けるのは誰かを考えて…。あなたの娘、LGBTQ+コミュニティ、黒人の仲間たち、病気を抱える年配者、あなたの未来の子供や未来の孫たち(この子たちが、私達のリーダーが信じないせいで地球を守る試練を与えられることは辛い)。

これは1人の候補者とか1つの問題についてではない。これはこの国、そしてこの世界の未来の話。公平な人間の権利のために、愛のために、良識のために、投票して」

カニエ・ウェストに投票するのは面白いことじゃない

 目の前のことだけでなく、未来への影響も考えて行動してほしいとしたジェニファー。そんな彼女は、最後にこうつけ加えた。

「PS カニエに投票するのは面白くないよ。それ以外にもう何も言えないけれど。お願いだから責任を持って」

画像: カニエ・ウェストに投票するのは面白いことじゃない

 ラッパーのカニエ・ウェストは、今年の7月にアメリカ大統領選挙へ出馬するための書類を提出。しかし活動開始が遅かったため、11の州でしか候補者名簿に名前が掲載されないので当選は不可能だけれど、カニエは選挙活動のためになんと約13億円を使っている。

 今回の大統領選は、主に現アメリカ大統領である共和党のドナルド・トランプ氏と、民主党のジョー・バイデン氏の闘いとなっているけれど、大統領選の候補者はじつは共和党と民主党から1人ずつというわけではない。第3党と呼ばれる緑の党やリバタリアン党、さらに無所属での候補者はおり、その候補者へ流れた票が選挙結果に影響を与えたことが過去にある。

 2000年には、共和党のジョージ・W・ブッシュ氏と民主党のアル・ゴア氏が闘ったけれど、緑の党から出馬したラルフ・ネーダー氏の主張はゴア氏と重なる部分が多かった。ネーダー氏の投票率は3%弱とはいえ、結果的にブッシュ氏の勝利に貢献したと民主党から批判を浴びた。さらに1992年には、実業家のロス・ペロー氏が無所属で出馬。保守層からの支持を集めて19%の票を集めた彼は、民主党のビル・クリントン氏が共和党のジョージ・H・W・ブッシュ氏に勝利する結果を引き出した。

 カニエは長年トランプ氏支持を表明している一方で、黒人コミュニティのために闘ってきた黒人当事者である彼が、黒人の人権運動Black Lives Matterを支持するバイデン氏の票を奪う可能性も指摘されている。そして、面白そうだからこの候補者に、自分の1票が誰に投じられても変わらない、という安易な考えで投票を行なう人がカニエなどの候補者に票を入れる可能性もある。そんな背景があり、ジェニファーは面白がって投票しないようにと念を押した。(フロントロウ編集部)

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