読書家のナタリー・ポートマンがおすすめする本
12歳で出演したリュック・ベッソン監督の映画『レオン』で銀幕デビューを飾り、『ブラック・スワン』や『ジャッキ/ファーストレディ最後の使命』などの作品に出演し、数々の賞を受賞してきた俳優ナタリー・ポートマンは、セクハラの撲滅を訴えかける「Time’s Up」のメンバーで、これまで女性の人権や、男女や人種間の賃金格差について声をあげている。
アメリカ屈指のエリート校であるハーバード大学とイェール大学にダブルで現役合格した秀才ナタリーは、超がつくほどの読書家としても知られており、これまでジェニー・オフィルの『Weather』をはじめ、サリー・ルーニーの『Normal People』、レベッカ・ソルニットの『Hope in the Dark』、そしてヴァージニア・ウルフの『波』など、「#nataliesbookclub（意味：ナタリーのブッククラブ）」や「#whatnatreads（意味：ナタリーが読んでるもの）」というハッシュタグをつけて数々の本を自身のインスタグラムで紹介してきた。
そんなナタリーが、最近読んでいる本があるという。その本は日本人作家、川上未映子の『夏物語』。
日本では2019年に発売されている『夏物語』だけれど、最近になりアメリカで翻訳された。英訳版では『BREASTS AND EGGS（乳と卵）』というタイトルで発売され、ナタリーも手に取ることに。ナタリーは『夏物語』を手にした写真をインスタグラムにアップすると「川上未映子の『BREASTS AND EGGS（乳と卵）』は、タイトルが提案するのと同じくらい（問題を）まざまざと見せる作品であり現代的です。女性として今日の日本で生きることについての川上の描写がとても好きでした。もともとは2008年に日本で発売されていましたが、最近英語で出版されました！」とコメントしてお気に入りの1冊として紹介した。
ナタリー以外も『夏物語』を愛読するセレブが
ハリウッドでは、ナタリー以外にも『夏物語』を愛読している人が。それは、2016年にForbes誌の「最も稼ぐコメディアクト」のトップ10に女性として初ランクインしたコメディ俳優のエイミー・シューマー。エイミーも性差別やボディポジティブについて声をあげている俳優の1人で、女性の権利向上を訴えるための大規模デモ「ウィメンズ・マーチ」にも積極的に参加している。
エイミーも川上未映子の『夏物語』を読んだ1人で、ナタリーの投稿に「この本すごく好き！」とコメントして反応していた。
ほかにもシャイア・ラブーフが長編映画で初めて脚本を務めた映画『ハニーボーイ』で監督を務め、次世代を担う監督として注目を集めるアルマ・ハレルも読んでいる最中だということを明かしており、ハリウッドでも高い関心を集めている。
ハリウッドセレブも愛読する川上未映子の『夏物語』を2021年に読みたい1冊として手に取ってみては。
（フロントロウ編集部）
※『BREASTS AND EGGS』 として英訳されたのは川上未映子氏の著書『乳と卵』ではなく、2019年に発表した『夏物語』であったため、内容を一部修正しました。
