Photo:ゲッティイメージズ,スプラッシュ/アフロ
テイラー・スウィフトが2020年に“やめてよかった”自分を苦しめていた習慣とは?(フロントロウ編集部)

テイラー・スウィフトがサヨナラした「習慣」

 新しい年が始まると、それまでの1年を一度リセットして、フレッシュな気持ちで一歩を踏み出したくなるもの。たとえそれが3日坊主に終わってしまったとしても、目標を掲げて身を引き締めるのは決して悪い事ではない。

 2020年にはパンデミック禍で制作した『フォークロア(Folkrore)』と『エヴァーモア(Evermore)』という姉妹アルバムをリリースし、いずれも全米アルバムチャート1位を獲得する大ヒットを記録したシンガーのテイラー・スウィフトは、2020年のうちにサヨナラを告げた習慣が1つあるという。

 テイラーが、“やめて良かった”と明かした習慣とは「チェックリスト」を作ること。

画像1: テイラー・スウィフトがサヨナラした「習慣」

 「私がついやってしまう事の1つに、自分で自分にストレスを与えてしまうというのがあるの。私には、ずっとずっと先のことを考えてしまうクセがあって、将来起こることを予見しようとしちゃうんだよね。10年先のこととかを考えて、『10年先は一体何をしたらいいんだろう? どこに住んだらいい? どんな人生を送ってるんだろう? 10年後には、どんなアルバムを作ったらいいの? 』ってパニックになっちゃうことがある」と、2019年末に中国・上海で行なったミート&グリートイベントで語り、何事もかなり前もって計画しないと不安でしかたないという心配性な一面を明かしていたテイラー。

画像2: テイラー・スウィフトがサヨナラした「習慣」

 この時には、「未来について不安になるより、今を生きることを大切にして欲しい。自分自身にそんなに負担をかけないで。もちろん、現時点で下す色んな決断が『5年後にどんな結果をもたらすのかな?』って考えて、目標達成のために頑張ることは悪いことじゃない。でも、“これから待ち受けるチャレンジにワクワクする”というのと、“不安の波に完全に呑み込まれてしまう”というのは、まったく別物。だって、それって『未来から心配事を借りている』ようなものでしょう」と、まるで自分自身に言い聞かせるように、同じような性格のファンたちにメッセージを送っていたけれど、2020年にはそれを実行する手段の1つとして、チェックリストを作るという習慣をやめたよう。


チェックリストを捨て、自由に

 それは日常生活だけでなく、楽曲制作においても同じ。テイラーは、『フォークロア』と『エヴァーモア』の制作にあたり、以前していたように、必須項目をずらりとリストアップして、達成したものには印をつけていくという方法を一切やめ、自由に曲作りをしてみたことを米Apple Musicのインタビューで明かした。

 「キャリアを積んで、いくつかの事に成功すると、あれもこれも成し遂げなくちゃっていうプレッシャーを感じるようになるの。なんだか障害物競走をしているみたいだって感じたこともあった。でも、何かを作っているときって、そんな風に感じるべきじゃないんだよね」、「『この曲はスタジアムでのライブ用で、この曲はラジオ向け、この曲は感傷に浸りたい人たち向け』って、いくつもチェックをつけていたこともあった」。

 そう、音楽界のトップを走り続けなくてはならないというプレッシャーから、やるべき事や世間の期待に応えるために必要な事をリストアップして、1つずつクリアしていくという方式をとっていたことを明かしたテイラーは、同じような境遇にある友人シンガーのエド・シーランとは、こういった内容についてよく話しているといい、「私には、同じようなプレッシャーを抱えている友だちが居てよかった。エド・シーランとかね。彼とは、こういう事についてよく話すんだ。今年は2人とも表舞台から距離を置いていた(※)し、『チェックリストは捨ててみようかな』って彼に話したの」と、エドにもチェックリストの廃止を宣言したと振り返った。

画像: ※エドは2019年8月に幕を下ろした世界ツアーをもって1年半の活動休止期間に入ることを発表。2020年のクリスマスに、新曲「アフターグロウ(Afterglow)」をサプライズリリースしてファンを歓喜させた。

※エドは2019年8月に幕を下ろした世界ツアーをもって1年半の活動休止期間に入ることを発表。2020年のクリスマスに、新曲「アフターグロウ(Afterglow)」をサプライズリリースしてファンを歓喜させた。

 テイラーは、チェックリストをつけるのをやめてみた感想を「清々しいのひと言に尽きる」と表現。それまでとは生活様式も仕事の仕方も一変してしまったパンデミックの最中に制作した『フォークロア』と『エヴァーモア』は、「これって、これまでやった事がないやり方で(曲作りを)やってみるチャンスなんじゃない? 」、「不安に基づいて、自分に課していたチェックリスト方式をやめたら、一体どんなサウンドが出来上がるんだろう?」と、好奇心や探求心に背中を押されて楽曲制作に没頭したことも明かした。

 『フォークロア』と『エヴァーモア』はひと回り大きく成長したテイラーに出会える作品として、ファンたちだけでなく、音楽関係者の間でも高い評価を得ている。テイラー自身もその出来栄えに満足しており、チェックリストに縛られることなく、伸び伸びと曲作りができるようになったことは、彼女にとって、とてもポジティブな変化をもたらしたよう。(フロントロウ編集部)

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