イギリスNo.1グループであるリトル・ミックスは、今やフェミニストを公言しているけれど、じつは昔は女性の権利にまつわる社会問題について口にするのはタブーだったよう。そんななか、なぜリトル・ミックスがフェミニストを公言するようになったのか。(フロントロウ編集部)

リトル・ミックス、フェミニストを公言できなかった

 フェミニスト旋風が巻き起こるなか、音楽で女性を鼓舞する、イギリスの人気ガールズグループであるリトル・ミックス

 リトル・ミックスはデビュー当時から女性をエンパワーする楽曲を歌っているけれど、ここ数年はさらに勢いを増し、社会が勝手に決めた「女性とは」という概念にNOをつきつけたMVが話題を呼んだ「ウーマン・ライク・ミー」をはじめ、トランスジェンダーのモデルや世界乳がんファンデーションのCEOなどと共にボディポジティヴなメッセージを放った「ストリップ」、セクシャルなことを歌った「モーティヴェイト」など、女性が中心となる曲を歌うことが多くなっている。

 今では性差別や女性蔑視といった問題についても積極的に発言するリトル・ミックスだけれど、昔はフェミニストとして名乗ることは、長い間インタビューの中で議題から外されていたことも。メンバーたちは当時のことを振り返りGlamourに語った。

 ペリー・エドワーズはエンタメ業界全体のことに触れ、「当時、誰もがそれについて発言するのに眉をひそめていた。とてもタブーで、誰も話すことができなかったから、私たちは常にそれの話題を避けようとしていた。業界にいる女性はそもそも、ちょっと変なことを言ってしまっただけで何倍も拡大解釈されて報じられてしまう。私たちはそれが起きるのをいつもとても恐れていたから、(そういった話題に触れることを)嫌っていた。だからこそ、私たちはその場をしのいだ発言をしていた」と、ひと昔前はエンタメ業界全般でフェミニズムや女性問題についての発言がタブー視され、発言できなかったと語り、過去に発言できなかったことを反省。

画像1: リトル・ミックス、フェミニストを公言できなかった

 しかし、時代は流れ、リトル・ミックスが今のようにフェミニズムや女性の差別や権利の問題に言及しはじめたのにはきっかけがあったよう。それは誰かがリー・アン・ピノックに言った言葉。リー・アンは「とても賢いある人が、『歴史の本が書かれるとき、あなたの名前の横に何て書かれる?』って言った。人々をインスパイアするという、私たちが何のために自分の声を使っているのかを知っているからこそ、それはとても重要な名言だった」と自分たちがフェミニストとして公言するようになったきっかけを語った。

画像2: リトル・ミックス、フェミニストを公言できなかった

 今ではエンタメ界はフェミニズム旋風の中心にいる業界のひとつだけれど、数年前まではそういった話題も敬遠されがちだった。しかし時代は大きく変わり、多くの人がフェミニストだと公言することの重要性に気づいた今、それぞれのアーティストが公言し、この大きな流れを後押ししている。(フロントロウ編集部)

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