レディー・ガガ、映画撮影の現場でどんどん“悪女度”が増していく…
イタリアで3月から撮影がスタートした映画『ハウス・オブ・グッチ(原題:House of Gucci)』 は、グッチ一族の骨肉の争いを描いたサラ・ゲイ・フォーデンの著書『The House of Gucci: ASensational Story of Murder, Madness, Glamour, and Greed』を下敷きにした、伝記的要素と暗殺事件のサスペンスを組み合わせた作品。
シンガーのレディー・ガガが、俳優のアダム・ドライバー演じる創設者グッチオ・グッチの孫で、グッチの会長を務めていたマウリツィオ・グッチの暗殺をヒットマンに依頼した罪で有罪判決を受けたパトリツィア・レジアニを演じることでも話題だが、撮影現場の様子をとらえた最新のパパラッチ写真で、ガガがついに“悪女”と呼ばれたパトリツィアのダークな側面を醸し出す様子が垣間見られた。
ガガが公開した『ハウス・オブ・グッチ』のファーストルック。
同作で出演者たちが身につける衣装は、グッチが当時のアーカイブコレクションを放出して全面協力していることでも知られるが、撮影の序盤では、パトリツィアに扮するガガが、ドット柄のワンピースやクラシカルなチェック柄のトレンチコートをまとい、アダム扮するマウリツィオと仲睦まじげにデートをする様子などが目撃された。
ところが、先日行なわれた、アルド・グッチを演じる大御所俳優アル・パチーノとの共演シーンでは、ピュアな印象から一転、真っ赤なドレスに毛皮を羽織り、ゴールドのジュエリーをギラつかせるなど、スタイリングがガラリと変化。
ついに「ブラック・ウィドウ」覚醒か…?
そして、新たに撮影されたローマでのロケの写真では、ついに、髪を短く切り、ボウタイブラウスにレザーのミニスカート、胸元にはゴールドの豹のブローチが輝く“悪女スタイル”に進化を遂げた。
メイクもキツめに変化したこの姿は、ガガが扮するパトリツィアが、夫の殺害を依頼した罪で起訴され、約2年間にわたってその裁判の行方が連日世間を賑わしていた頃の姿にそっくり。
パトリツィアはマウリツィオ殺害事件から2年後の1998年に有罪判決を受けて逮捕。18年の刑期を経て2016年に釈放された。世間から大きな注目を浴びた裁判の最中、パトリツィアはメディアから「黒い未亡人」を意味する「ブラック・ウィドウ(Black Widow)」と呼ばれた。
すなわち、ガガが見事な変貌を遂げたのは、マーベル映画でスカーレット・ヨハンソンが演じたブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフではなく、こちらの“ブラック・ウィドウ”。
ちなみに、現在72歳のパトリツィア本人は『ハウス・オブ・グッチ』でガガが自分を演じることに難色を示している。
伊ANSA通信(Agenzia Nazionale Stampa Associata)の取材に応じたパトリツィアは、「レディー・ガガがリドリー・スコット監督の新作映画で私を演じることについては、むしろ腹立たしいと思っている。私に会いに来くるという配慮や気遣いもなしにね」と、撮影開始にあたり、ガガや映画の制作スタッフは自身のもとには挨拶もなかったと示唆している。
(フロントロウ編集部)