ナタリー・ポートマン
『Natalie Portman’s Fables』
映画『ブラック・スワン』での共演がきっかけで出会った夫でフランス人振付師のバンジャマン・ミルピエとのあいだに第1子アレフと第2子アマリアがいる俳優のナタリー・ポートマンが2020年に発表したのが『Natalie Portman’s Fables(原題)』。
本作は日本でもおなじみの古典童話『ウサギとカメ』、『三匹の子豚』、『いなかのネズミとまちのネズミ』の3作を現代的にアレンジした作品。
ナタリーは昔からある物語を独自の視点でリライトした理由について「昔からの物語は、圧倒的に男性(のキャラクター)が多いことに気がついて、娘のために古典的な物語を生き残らせたかったの。クラシックなものも素晴らしいと思うから、娘にはそれらを知ってほしい。ただ同時に、より正しく世界を映したものも持ってほしかった」と話している。
メーガン妃
『The Bench』
イギリス王室のヘンリー王子の妻のメーガン妃が2021年の父の日に合わせてリリースしたのが、『TheBench(原題)』。
第1子のアーチーと過ごす初めての父の日にメーガン妃がヘンリー王子に贈ったポエムをベースに構想を膨らませたという1冊で、父と息子の特別な絆がテーマとなっている。アメリカでは発売前からアマゾンの絵本部門でベストセラーとなる大ヒットを記録した。
チャニング・テイタム
『The One and Only Sparkella』
映画『マジックマイク』シリーズや『キングスマン: ゴールデン・サークル』の俳優チャニング・テイタムが元妻で同じく俳優のジェナ・ディーワンとの間に授かったエヴァリーと一緒に過ごす時間からインスピレーションを得て書き下ろしたキュートな絵本『The One and Only Sparkella(原題)』は、キラキラでカラフルなアイテムが大好きな女の子が主人公の物語。
パパからのアドバイスに勇気をもらい、他人に何と言われようと自分らしさを大切にするスパーケラことエラの心の成長が描かれる。
リル・ナズ・X
『Cis for Country』
2019年にリリースしたカントリーとラップを融合させたシングル「Old TownRoad」が社会現象的大ヒットを記録し、以来、ヒット曲を量産しているグラミー賞受賞ラッパー/シンガーのリル・ナズ・Xが発表した『C is for Country(原題)』は、「A is for Adventure(Aは冒険)」「B is for Boots(Bはブーツ)」、「C is for Country(Cはカントリー音楽)」といったように、彼が愛するあらゆるものにちなんでアルファベットを学ぶ絵本。家族の大切さや子どもたちの探求心を鼓舞したり、自分らしさを応援するメッセージも含まれている。
ジュリアン・ムーア
『Freckleface Strawberry』
映画『アリスのままで』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したジュリアン・ムーアが幼い頃に呼ばれていた「Freckleface Strawberry(そばかす顔のイチゴちゃん)」というあだ名にちなんで作ったキャラクターが活躍する準自叙伝的絵本の『Freckleface Strawberry(原題)』は、“みんな違ってみんなステキ”といった、生まれ持った個性を大切にしようとポジティブなメッセージを込めた物語。シリーズ化されており、現在8つのストーリーが発表されている。
ルピタ・ニョンゴ
『Sulwe』
映画『ブラックパンサー』のルピタ・ニョンゴが2019年に出版した絵本『Sulwe(原題)』は、彼女が2014年に行なった「カラリズム(ひとつの人種内において肌の濃淡に基づいて行われる差別)」に関するスピーチを下敷きに書かれた物語。
主人公はルオ語で「星」を意味するスルウェという名前の少女。真夜中のように暗い色の肌を持つことでいじめられるという境遇はルピタ自身の幼少期の体験を反映したもの。センシティブな問題に子供でも分かりやすい語り口で切り込んだストーリーと、イラストレーターのヴァシュティ・ハリソンによる美しい絵が好評となり、ニューヨーク・タイムズのベストセラーに輝いた。
クリスティン・ベル
『The World Needs More Purple People』
ドラマ『ゴシップガール』の“ゴシップガール”の声やディズニーアニメ『アナと雪の女王』でアナの声を演じたことでも知られる俳優のクリスティン・ベルが、同じく俳優で夫のダックス・シェパードとの2人の子供たちに“差別をしない人間に育って欲しい”という思いから、友人のベンジャミン・ハートと書き下ろしたのが『The World Needs More Purple People(原題)』。
人種や政治観の違いによって境界線を引くのはやめ、差別をせず不平等に目をつぶらない「パープル・ピープルになろう!」というのがこの本のテーマ。“パープル・ピープル”とは一体何なのかを説き明かしていくユニークな語り口となっている。
(フロントロウ編集部)