アシュレイ・ティスデイル、母乳育児の難しさを語る
ディズニー・チャンネルのオリジナル・ムービー『ハイスクール・ミュージカル』のシャーペイ役でブレイクした俳優のアシュレイ・ティスデイル(35)は、2021年3月下旬に7年来の夫でミュージシャンのクリストファー・フレンチ(39)との第1子ジュピターを出産。
アシュレイは妊娠発表と同時に、女性のライフスタイルや美容、ウェルネスに特化したサイト「frenshe(フレンシー)」を立ち上げており、“The Journal(ザ・ジャーナル)“と名づけたブログでは、妊娠中に感じた体や心の変化、SNSとのつき合い方、子供を産んで気づいたことなどを赤裸々に共有してきた。
そんなアシュレイが新たなブログ投稿で綴ったのが、自身が経験した母乳による育児にまつわる苦悩と本音。
出産前には、まさか母乳育児が「そんなに大変なものだとは思っていなかった」というアシュレイは、世間の新米ママたちに押しつけられる“母乳神話”のプレッシャーについて触れながら、母乳育児へのこだわりを捨てて、乳幼児用ミルクによる授乳に切り替えた理由を明かした。
母乳育児へのこだわりを捨てた瞬間
「ママになったばかりの友だちが自分の赤ちゃんに授乳している光景は、いとも簡単そうに見えるかもしれない。でも、それが実際にどれだけ大変なことは誰も教えてくれない」「世間では、“母乳育児をしてこそ最高の母親”なんていうプレッシャーがあるけど、そんなのはウソ」と切り出したアシュレイは、自身の体験についてこう続けた。
「私たちの冒険はジュピターが生まれたその日に始まった。ジュピターは上手にラッチ(乳首に吸いつくこと)ができなかったの」。
母乳による育児はママと赤ちゃんの“初めての共同作業”とも言われ、ママ側の努力だけでなく、赤ちゃんの吸いつく力や飲む動作も重要。口や舌の形によっては、生まれつきおっぱいから母乳を飲むのが苦手な子もおり、まず、ラッチがうまくできるかで母乳育児が成功するかどうかが大きく左右される。
おっぱいをうまく飲むことができず、不満そうにするジュピターだったが、アシュレイはなんとか母乳を与えたいと、何度も授乳にトライしながら一日中搾乳を続けた。4日が経ち、ついに胸からの授乳を諦めたアシュレイは、搾乳した母乳をボトルに入れてジュピターに飲ませてみたところ、幸い、ジュピターはすぐに上手に飲むことができたそう。
おっぱいを与えようとしているときと比べて明らかに嬉しそうなジュピターの様子を見て「母乳育児は自分たちには向いていないんだ」と気づいたアシュレイは、搾乳にも辟易していたことから、母子でストレスを感じながら最初の1週間を過ごすよりも、もっと一瞬一瞬を大切にしたいという思いから母乳育児へのこだわりを捨てることにしたという。
哺乳瓶での授乳でも絆は育める
とはいえ、生まれたばかりの赤ちゃんにとっては、母乳に含まれる栄養が最も優れていることは医学的に証明されている。アシュレイは夫のクリスと協力して、できるだけ母乳に近い成分で、脳の発達や免疫力を高めるために必要な栄養が含まれる乳幼児用ミルクをリサーチし、それをジュピターに与えることに。
海外では授乳中の写真をSNSにアップするのがママたちの間でブームに。アシュレイもそんな姿に憧れていたというが、「哺乳瓶でミルクをあげるのだって、赤ちゃんの目を見つめながらできるし、おっぱいをあげるのと同じように特別な絆を感じることができる。インタグラムで授乳中の写真を公開するのが流行ってるのは知ってるけど、そういう経験ができないママたちだっている。どんなに頑張っても、母乳をあげられなかったママたちだっているんだよ」と、母乳育児をやむなく断念し、自分と我が子にとっての“ベスト”を選んだママたちを代表するかのようにコメントしていた。
日本でもママたちを悩ませている“母乳神話”に関しては、近年、海外でもセレブやインフルエンサーたちが続々と異論を唱えている。
シンガーの夫ジョン・レジェンドとの間に子供が2人いるモデルのクリッシー・テイゲンも、母乳もミルクも使ったことがあるという経験から、「“母乳は普通”は素晴らしい。そして“乳幼児用ミルクは普通”も同じく素晴らしいこと!」「ママたち、もしあなたの赤ちゃんが栄養を与えられているのであれば、あなたは正しいことをしてる」と世の中のママたちにメッセージ。母乳育児を崇拝し、完母(完全母乳育児)>混合(母乳と乳幼児ミルクの両方による育児)>完ミ(完全ミルク育児)とランク付けするような風潮はやめにしようと訴えた。(フロントロウ編集部)