R.ケリー、少年たちにも性的虐待の疑い
ヒット曲「アイ・ビリーブ・アイ・キャン・フライ」でグラミー賞を受賞したR&BシンガーのR.ケリーは、未成年を含む複数の女性たちへの性的虐待や児童ポルノ所持など10件以上の容疑で2019年7月に逮捕。さらに被害者への脅迫、証拠隠滅、政府関係者に賄賂を渡したとして告訴され、現在、刑務所にて服役中。
8月9日には不正利得罪をめぐる裁判がニューヨークで予定されているが、それに先立ち、検察側が新たな証拠の提出許可を求める55ページにわたる動議を求めた。
そのなかには、これまで女性たちへの性的暴行で訴えられてきたR.ケリーが、未成年の少年に対しても性的虐待を行なっていたとする情報も。
米InsiderとTMZが入手した申請書類によると、2006年、当時39歳だったR.ケリーがシカゴ市内のマクドナルド店舗で出会った17歳の少年と肉体関係を持ち、さらにその少年が紹介した16歳~17歳の別の少年とも性的関係を持ったほか、自分の取り巻きの女性たちと性行為に及ばせて、その模様を撮影したりしていたという。
少年たちは、いずれも音楽業界で活躍することを夢見ていたといい、R.ケリーは言葉巧みに彼らを誘惑して思うがままにしていたと検察側は主張している。
マクドナルドで出会った少年は、R.ケリーの自宅で行なわれたパーティーに招かれ、最初は両親を同伴して参加したが、次は1人で来るように言われ、その後、R.ケリーと性行為に及ぶようになったという。
裁判所職員への賄賂
検察側は、R.ケリーが2019年、自身が起訴されたイリノイ州クック郡の事務官に賄賂を渡して自身の裁判に関する情報を得ようと試みたと主張。
これは、同年1月に被害者たちやその家族らが集結し、彼の性犯罪を告発・糾弾したドキュメンタリー番組『サバイビング・R.ケリー:全米震撼!被害女性たちの告発(原題:Surviving R.Kelly)』の放送後の出来事で、ケリーが“クライシス・マネージャー”と呼ばれる危機管理担当スタッフとともに、事務官に2500ドル(約27万円)を渡したうえで足がつかないプリペイド式携帯を使って自分たちのチームに情報をリークさせようと画策する電話の内容が録音された音源が存在するという。
これにくわえて、検察側は、R.ケリーが1994年に当時15歳だったシンガーの故アリーヤと結婚するためにイリノイ州職員に500ドル(約5万5千円)の賄賂を支払って偽の身分証を発行させた際の証拠や、R.ケリーが女性たちに対して暴力を振るったり、暴言を吐いたりする様子を収めた動画や音源を提出する許可も求めている。
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(フロントロウ編集部)